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次期監督の選出よりも難航しそうな、侍ジャパンのチーム改造案

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※有力候補と噂されながらも固辞した原辰徳氏

 侍ジャパンの新監督選出が難航している。熊崎勝彦コミッショナーが『侍ジャパン強化委員会』で代表チームのゼネラルマネージャー制(以下=GM制)を提案してから、1か月余が経過した。そのGM制の是非はともかく、『改革案』を訴えたということは、代表監督候補とは就任後のチームプランまで話し合っていたと見るべきだが…。

 「原辰徳氏が固辞したとする報道もありましたね。その話が本当だとしても、GM制導入をコミッショナーが単独で提議したとは思えません。有力な現場経験者(元プロ野球選手)のアドバイスがあったのでは。でなければ、こんな具体的な改革案を提議できるはずがない」(ベテラン記者)

 熊崎コミッショナーはこの発言を事実上、撤回。監督問題も進展が見られない。こちらはそう遠くない時期に決定するだろう。だが、侍ジャパンのチーム編成についてはGM制を含め、再検討すべきである。

 「次のWBC、第5回大会が重要になってきました。世界一を逃し、ファンをシラケさせてしまいました。3大会連続で世界一を逃したとなれば、(国内の)協賛企業も離れてしまうかもしれない。次はどうしても勝たなければ…」(NPB関係者)

 参考事項とされているのが、第4回大会の覇者・アメリカ代表チームだという。

 アメリカ代表チームと侍ジャパンが対戦したのは、準決勝。その試合直前に、パイレーツ、ナショナルズで活躍した好投手、メランソンが追加招集された。メランソンは昨季、47セーブを挙げたクローザーである。侍ジャパンからすれば、難敵が現れたということになるが、準決勝の前日練習でのことだ。ジム・リーランド米代表監督が米メディアに囲まれ、“奇妙な質問”を受けていた。

 「また、制約が増えたんでしょ?」

 制約? リーランド監督は不機嫌そうな表情を浮かべ、記者団に色々と反論していたという。

 「今回、米代表チームは招集された選手と、あるいは所属球団との間に『契約』が交わされました。たとえば、リリーフ投手なら、イニング跨ぎをさせないとか、スタメン捕手は交互に使うとか、なかには代打を送られるのを禁じた選手もいます」(米国人ライター)

 こうした制約だらけのなかで、リーランド監督は采配の選択肢を狭まれたものの、アメリカを初優勝に導いた。勝因はリーランド監督の手腕だが、今回のアメリカ代表はベストメンバーではないかもしれないが、それなりの実力派を招集することができた。

 それに対し、侍ジャパンは小久保裕紀監督(当時)が自ら渡米し、日本人メジャーリーガーに代表入りを訴えてまわっていた。侍ジャパンがGM制になった場合、その者が日本人メジャーリーガー、もしくはその所属球団との条件交渉に臨む。所属球団は起用法について、口うるさく注文を付けてくるはずだが、今大会のように「青木宣親だけ」なんてことにはならないだろう。

 大会中に現地入りしたNPBスタッフ、関係者は代表監督に全てを一任する今のやり方に限界を感じたという。

 ひょっとして、有力候補と報じられた原氏が固辞したのは、采配に制限が加わる可能性を察したからかもしれない。だが、NPBは今、水面下で次期監督の選出よりも難航しそうな代表チームの改造案に頭を抱えているそうだ。(スポーツライター・飯山満)

※有力候補と噂されながらも固辞した原辰徳氏

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