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ベストナインのオリックス吉田正尚、映像担当者が語る“マッチョマン”PV誕生秘話

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吉田正尚

 オリックスの主砲で“マッチョマン”吉田正尚が、パ・リーグの2018年度ベストナインに外野手で選出された。オリックスからベストナインが選出されるのは、2016年の糸井嘉男(外野手=現・阪神)以来2年ぶり、生え抜きの選手が選出されるのは、2014年の金子千尋(投手)、伊藤光(捕手=現・DeNA)以来、実に4年ぶりとなる。

 プロ3年目となる吉田は、昨年オフに内視鏡による腰の手術を行った関係で、春季キャンプは2軍で調整を続け、終盤に1軍に合流すると、シーズン中も体のケアと全身を使ったトレーニングを行うなど、1年目と2年目に悩まされた腰痛対策をトレーナーとともに取り組んだ。その結果、3年目にして初めて全143試合に出場を果たし、昨年4番を務めていたロメロが不調だったことから、主に4番で起用され、打率.321、26本塁打、86打点の好成績を残した。規定打席に到達したのも初めて。オールスターにはファン投票、選手間投票で外野手部門の3位に入り初出場した。

 ベストナインに選出されたことについて、吉田は「初めて規定打席に到達した中でこのような賞に選んでいただき、大変光栄に思いますし、うれしいです。毎年ベストナインに選ばれるような活躍をしたいです。来年は打撃部門でもタイトルが獲れるようにがんばります」と球団を通じて喜びのコメントを発表。ルーキーイヤーから腰痛に悩まされていただけに、やはり全試合完走した上での受賞は嬉しかったのだろう。今年は打撃に限らず、積極的な走塁や守備でもいい場面が目立っていた。

 昨年、ヒーローインタビューで自身が発した言葉から生まれた“アメイジング”グッズに続き、今年はチャンス時の打席で、登場曲『マッチョマン』とともに京セラドーム大阪のビジョンに流れ、吉田がダンベルを使いながら鍛え続ける“マッチョマン”PVがファンから大好評。グッズ化された応援用ダンベルや“マッチョマン”グッズは大ヒットした。球団の映像担当者に話を聞くと、「あの映像はグッズありきで作られたもので、吉田選手が『鍛えるといえばダンベルじゃないですか』と言われたので、ダンベルを採用しました」と吉田発信で制作されたことがわかった。吉田本人は「あんなシュールな感じになるとは思わなかったけど、皆さんが喜んでくれてるなら良かったです」と語っていたが、実は本人のアイデアだったのだ。

 また、グッズ担当者は「ユニフォームも含めて、昨年から2年連続でグッズの売上げは吉田正尚選手がぶっちぎりの1位です」とも語っており、吉田も「売れてました?」と、新商品が発売すると逆に質問してくることもある。「ちびっ子たちが手にしてましたよ」と伝えると、吉田は笑顔で「嬉しいですね。もっと活躍しなきゃね」と気合いを入れてグラウンドに走っていった。

 大卒プロ3年目で、オリックスの顔として、ファンから絶大な人気と信頼を得ている吉田が、オリックスから唯一ベストナインに選ばれたのは、当然の結果といってもいい。今年の成績と今回の受賞は「一流選手になりたい」という思いを胸に、打席に立ち続けている吉田正尚のプロ野球人生が、3年目にしてようやく幕を切ったと言えるだろう。来年以降もベストナインの顔になってもらいたい。

取材・文 / どら増田
写真 / 垪和さえ

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