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オリックス担当記者が分析、投手陣のキーマン!山岡泰輔の大きな今季初勝利

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山岡泰輔

 オリックスは、楽天3連戦と日本ハム2連戦を終えて、パ・リーグ全球団との対戦が一巡した。結果は14試合、4勝9敗1分の5位。4位の日本ハムとは2.5差、6位の楽天とは0.5差がついている。直近の楽天、日本ハムの試合では2勝2敗1分の5割の成績だったが、5カードの全てで勝ち越せなかったのは痛い。

▼4月10日〜15日オリックス成績
【対 東北楽天(京セラD)】
4月10日
●金子千尋 2-4 岸孝之○
4月11日
△アルバース 2-2 辛島航△
4月12日
○増井浩俊(先発はディクソン) 3x-2 ハーマン●(先発は藤平尚真)
【対 北海道日本ハム(ほっと神戸)】
4月14日
●西勇輝 1-2 有原航平○
4月15日
○山岡泰輔 7-0 加藤貴之●

 オープン戦で走りまくった盗塁数が伸びないことについて、不満の声も聞こえるが、走れる選手が塁に出られてないのが現状で、それについてはベンチを非難できない。やはり、巻き返していくには、現在は打率.200と、活躍した昨年の輝きをまだ見せられずにいるロメロ、マレーロの外国人野手の2人の調子を上げて行くしかない。マレーロは西武の山川とともに本塁打5本でリーグトップに立っているものの、昨年に比べてボール球への三振が目立つ。「日本で成功したい」と口を揃える2人は休日を返上して特打を行うなど、現状を打破しようとする必死さが見られるだけに、何とか一日も早く調子を取り戻してもらいたい。昨年は彼らが引っ張っていくことで、連敗から抜け出せたり、吉田正尚やT-岡田の奮起にも繋がっていた。それだけ影響力があるのだ。

 なかなか勝ち越せないこともあって、ベンチの中にも暗さが伺えたが、11日の楽天戦で9回にムードメーカーの伏見寅威が同点タイムリーを放った試合から、再び活気を取り戻し翌日のサヨナラ劇に繋げている。ベテランの小谷野栄一は「ベンチで寅威が凄く声を出して最後まで諦めないムードを作ってくれている」と話していたが、伏見がタイムリーを放ったときのベンチの盛り上がりは凄かった。これには福良淳一監督も「あそこからよく追いついたですよね」と評価している。そんな伏見に若月健矢も触発されるかのように、15日の試合では先制のタイムリーを放った。

▼オリックス先発投手成績(4月15日現在)
西勇輝 3試合0勝3敗 防御率3.15
山岡泰輔 3試合1勝2敗 防御率3.63
金子千尋 2試合0勝2敗 防御率6.17
アルバース 2試合1勝0敗 防御率2.45
ディクソン 2試合0勝1敗 防御率2.25
田嶋大樹 2試合1勝1敗 防御率7.56

 投手陣は、山岡、金子、田嶋は1イニングで大きく崩れた試合もあり、防御率が悪いように見えるが、チーム打率が.211と目を背けてしまいたいぐらいの低迷で、先発投手陣は1点もあげられないというプレッシャーと戦いながら投げているのがよくわかる。しかしながら、金子、西、ディクソンの三本柱に勝ち星がついていないのは気になるところ。やはり計算できるピッチャーに勝ち星がつかないのは、首脳陣にとって頭が痛いところ。そんな中、オープン戦で絶好調だった山岡に勝ち星がついたのは明るい材料と言ってもいい。山岡は「チームが優勝するためには、僕が10勝以上勝たなきゃいけない」と今年は勝ちにこだわる姿勢をキャンプから貫いている投手陣のキーマン。そして、一時は不安定さを感じた中継ぎ陣も、吉田一将や比嘉幹貴の加入により、安定感を取り戻しつつあるので、山岡や再びローテ入りを果たす田嶋が好投を見せることで、投手陣の起爆剤になれば三本柱にも勝ち星がついていくだろう。

 17日からは千葉と仙台でそれぞれ3試合のビジター6連戦が始まる。まだまだ打線が厳しいのは確かだが、チーム状況は少しずつ上向いているので、巻き返しが手遅れにならないように、しっかり勝ち越して、借金「5」を1つでも減らしていくしかない。

取材・文 / どら増田
写真 / 舩橋諄

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