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ソフトバンク 高橋礼 眩い魅力を放つ若きサブマリン

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 開幕3戦目の3月31日、ソフトバンクの先発を託されたのは高橋礼。今季初登板初先発の内容は6回4安打1失点。昨年、猛威を振るった西武打線を相手に待望のプロ初勝利を挙げたこの日、様々な魅力にあふれたプロ野球界の新たな個性が花開き、躍動した。

■のびのびと好投を演じた2年目の高橋
 キャッチャーからのボールを受けるとすぐに次の投球の動作に入る、テンポの良いピッチングを続けたこの日の高橋。下手投げの生命線でもある緩急、そしてチェンジアップを含めた変化球のキレも鋭く落差も大きい。随所に140km台のストレートも織り交ぜながらタイミングを外し、西武打線を抑えていく。足元へのコントロールも良く、低めにもたて続けに投げ込んでいく。主軸である秋山からは落ちる変化球で空振り三振を奪い、4番の山川はタイミングを外し全打席凡打に封じるなど、クリーンナップに対してはノーヒットに抑えた。

 6イニングで101球に及んだ投球数、3四球、本塁打も浴びた。それでも王者・西武を相手に1失点と堂々たるピッチングを繰り広げた背番号28は、自身の初勝利に関して試合後、「勝ちよりも次につながる投球が出来てよかった」とコメント。2年目を迎え、チームのペナント奪還、連続日本一へ向けてローテーションの一角を担う期待には十分に応えた内容だったと言って良いだろう。

■今後の期待も大きく、日本代表も
 昨年秋の日米野球、さらに今季開幕前に行われたメキシコ代表との強化試合、またユニバーシアード代表メンバーに選出されていて、学生時代からプロ入り後にかけ、すでに日の丸のユニフォームを身につけてきた。マウンド上で深く沈む投法はアメリカでは「ご法度」とされていることなどから、変則スタイルの投手は国際舞台での戦いでは重要な戦力となり得る。今秋のプレミア12、来年の東京五輪、さらには第5回WBCと主要大会が連続して行われていく中、今後の高橋の代表定着には大いに期待と注目が集められることは間違いない。

 そして、そのためにはペナントレース、シーズンを通しての活躍が必須だ。チームの戦力として次の登板以降、更なる実績を一つずつ、積み上げていかなければならない。
また、希少とも言えるアンダースローは観ているものを惹きつける輝きを放っている。近年、「剛速球」や「二刀流」といった個性が煌めくプロ野球の世界において、高橋礼が魅せるパフォーマンスはこちらも劣ることのない強烈な個性であり、長く見続けていきたいと思う野球ファンは少なくないはずだ。

 マウンド上、188㎝の長身を沈ませ、大きく右腕を広げる。限りなく低い位置から繰り出されるストレート、そして複数種類の変化球が魅せる、その「予測不可能」のボールの軌道はいつの時代もサブマリンの大きな魅力だ。注目度抜群、背番号28、高橋礼の充実の2年目が始まった。(佐藤文孝)

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