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サッカー 岡田ジャパン誤算だらけ

 日本代表が20日、熊本で2009年初戦となるイエメン戦に挑み、岡崎慎司(清水)と田中達也(浦和)の得点で2-1と辛勝した。今回は11年アジア杯最終予選。公式戦だけに「勝ち点3確保」の最低ノルマを果たしたことは評価できる。だが岡田武史監督が本当にやりたかった「若手と守備陣の見極め」は不発。このままで南アW杯行きは本当に大丈夫なのか…。

 中村俊輔(セルティック)ら海外組、遠藤保仁(G大阪)ら国内主力組を欠いた一戦。岡田監督は金崎夢生(大分)や乾貴士(C大阪)ら新戦力を次々と抜擢。合宿で金崎をスタメン組に入れるなど、大胆な若返りを狙った。だが、イエメン戦で先発起用したのは香川真司(C大阪)や岡崎、田中達ら代表経験のある選手ばかり。石橋を叩いて渡る指揮官はあくまで「テスト」より「結果」を重視した。

 日本の34位、イエメン153位というFIFAランクが示す通り、両者の実力差は歴然としていた。開始7分に岡崎が先制した際には大勝ムードも漂った。しかし「イケるという過信が生まれ一発狙いや強引なプレーが増え、ミスも多くなった」と岡田監督が苦言を呈したように、その後の戦い方が悪かった。後半開始直後にはまさかの失点。田中達が幸運な2点目を挙げて逃げ切ったが、シュート数27対1、ボール支配率75%対25%という数字と2-1というスコアの不均衡は誰の目から見ても明らか。「自分で自分の首を絞めた」と主将を務めた中村憲剛(川崎)も反省しきりだった。
 結果的に「新戦力のテスト」も中途半端に終わった。早いうちに勝負を決めておけば、余裕を持って金崎や乾らを使えたのに、終盤に顔見せ程度に出すのが精一杯だった。「もう少し出たかった」と金崎が言えば、乾も「これではA代表定着はムリ」と落胆を露わにする。若い世代でめどが立ったのは1得点1アシストの岡崎くらい。これではチーム活性化につながらないだろう。

 闘莉王(浦和)の負傷などで手薄なDF陣も、寺田周平(川崎)と高木和道(G大阪)のコンビで戦える手応えを得たかった。だが、イエメンがほとんど攻めてこないのに、たった1度の決定機を決められているようでは話にならない。
 岡ちゃんにとっては誤算の連続。選手層の薄さを露呈した日本代表は09年も既存勢力で戦うしかなさそうだ。

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