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西田隆維の映画今昔物語 第21幕 『レオン』

<今日のテーマ>意外な人物が見せる怖さの数々

 リュック・ベッソン監督による1995年(米国とフランスでは94年)公開のアクション映画です。
 物語は、レオン(ジャン・レノ)とレオンの隣人である少女マチルダ(ナタリー・ポートマン)、それと麻薬取締局のスタンスフィールド(ゲイリー・オールドマン)の3人を中心に進行していきます。
 プロの殺し屋であるレオンは依頼の元締としか付き合いがないような孤独な男ですが、ある日、父親から暴力を受け鼻血を出しながら階段に座るマチルダと出合います。 そこで見せたレオンの優しさに大人に対して不信感を持ちながら育ってきたマチルダは屈託のない笑顔を見せます。
 しかし翌日、麻薬の横領に気付いた麻薬取締局のスタンスフィールドとその一味によりマチルダの父親を始めその家族4人が殺されてしまいます。偶然、家族への襲撃に居合わせなかったマチルダは、隣人のレオンの部屋へ涙ながら助けを求め、レオンもマチルダを保護します。
 レオンの仕事内容を知ったマチルダは、家族への仇ではなく4歳の弟への仇として、レオンに殺しの依頼をしますがレオンは断ります。
 すると、マチルダが自身で復讐をするから殺しの技術を教えて欲しいとレオンに懇願するのです。一度は断ったものの、レオンはマチルダの巧みな作戦により一緒に生活をしながら殺しの訓練を受けることとなります。

 『レオン』を観るのは5回目となりますが、私が今回注目したのはスタンスフィールド役のゲイリー・オールドマンの演技です。ある意味、殺し屋のレオンよりもこちらの方が残酷な殺し屋に見えます。
 普通の麻薬取締局のスタンスフィールドと、相手を射殺する時のスタンスフィールドの豹変振りは必見です。また薬を口に入れ、テンションを上げる時、その場面とは全く関係ない発言したりとさまざまなキャラも見せてくれています。
 怖さや恐ろしさの演じ方にもいろいろありますが、今回の怖さは当たり前の怖さではなく意外な人物が見せる冷徹な怖さのため、恐怖感が2倍から3倍にも膨れ上がっていきます。
 ゲイリー・オールドマンはあの素晴らしいキャラを演じるためにどのような気持ちで撮影に臨んだのでしょうか?? 今回、この作品で私が一番気になったところです。

<作品プロフィール>
監督/リュック・ベッソン
出演者/ジャン・レノ ナタリー・ポートマン ゲイリー・オールドマン

<プロフィール>
 西田隆維【にしだ たかゆき】1977年4月26日生 180センチ 60.5キロ
 陸上超距離選手として駒澤大→エスビー食品→JALグランドサービスで活躍。駒大時代は4年連続「箱根駅伝」に出場、4年時の00年には9区で区間新を樹立。駒大初優勝に大きく貢献する。01年、別府大分毎日マラソンで優勝、同年開催された『エドモントン世界陸上』日本代表に選出される(結果は9位)。
 09年2月、現役を引退、俳優に転向する。10年5月、舞台『夢二』(もじろう役)でデビュー。ランニングチーム『Air Run Tokyo』のコーチも務めている。

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