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完全に忘れ去れた!? 菊池雄星のつら〜い2年目

 “アノ人は、今”状態である。
 1年目から先発ローテーション入りも期待された菊池雄星投手(19)が、完全に『蚊帳の外』状態だ。渡辺久信監督(45)以下、埼玉西武ライオンズ首脳陣は、近日中に春季キャンプにおける選手の一、二軍の振り分けを話し合う。他5球団との競合の末、獲得した大石達也投手(22)は一軍帯同の予定だが、菊池は“一軍候補”にも挙がっていないという。左肩の故障が完全に癒えていないせいもあるだろうが、『前年1位指名投手』に期待を寄せる声は全く聞かれなかった。
 「二軍戦で2試合投げただけですからね。体力不足、周囲の過剰な注目による精神的疲労など、去年は大変そうでしたからね」(プロ野球解説者の1人)

 菊池の立場を象徴するエピソードがある。昨年11月のファン感謝デーでのことだ。若手選手によるトークショーが午前中に催されたが、こんな場面も見られた。20代の選手たちは「菊池クンの心象は?」と聞かれ、かなり際どいジョークを返していた。同期入団の岡本洋介投手(25)は「何を考えているのか、サッパリ分からない。掴みづらい」と評し、同じく新人の松下建太投手(23)も、「一緒に買い物に行くと、(菊池が)最初に向かうのは本屋。楽しくない」と切り捨てた。悪意があったわけではない。他選手は手を叩いて笑っていたので、ジョークだろう。
 しかし、菊池は同僚たちがわざわざファンの前でキツイ言い方をした真意を考えた方が良さそうだ。
 「コーチや先輩に指導されても、行動にうつせないんです。考えすぎてしまうのかな? 二軍コーチ陣と未完成な投球フォームについて話し合ったこともあるんですが、菊池は聞く耳を持ちませんでした。自分なりの考えがあって変えないのなら、それはそれでいい。しかし、後日、工藤(公康)に説教されたら、スンナリ投球フォームを変更したんです。コーチ陣は面白いはずがありません」(球界関係者)
 昨季は大久保博元・元コーチとの確執も伝えられた。大久保元コーチは一部メディアで解雇処分に関する反論をし、「挨拶もロクにできず…」と、菊池の態度も指摘していた。その通りだとすれば、同僚たちに「掴みづらい」「楽しくない」と突っ込まれた理由も分からなくはない。

 昨年3月7日、菊池は教育リーグでの巨人戦先発を前に『理想のプロ野球選手像』を語っていた。
 「(スポーツ選手が)結果だけ出す時代は終わったと思うんです。何を残すか…。結果だけ出す人はいっぱいいた。桑田(真澄)さんみたいに引退したあとに何かをしたり、野球に対する取り組み方で評価されるように…」
 菊池にもそうなってもらいたい。
 しかし、一部コーチは饒舌に語る菊池の姿を苦々しく眺めていた。「理想像を語る前に体を鍛えろ!」と言わんばかりだった。
 二軍スタートとなる2年目のキャンプでは、報道陣に追い掛けまわされることもないだろう。また、コーチ陣も今までのように付きっ切りで教えてはくれないだろう。
 菊池の言う通り、結果だけを残すプロ野球選手は少なくない。しかし、結果さえ残せずに消えていった選手はもっと多い。菊池はこうした球界の事実も認識すべきである。

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