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スーパーFMWの魅力(1)「場外乱闘の迫力」

 プロレスの魅力とは、様々なしがらみに抑えつけられた現代人ではできないようなことを実演するところにある。
 新木場1st Ring(東京都江東区)で8月20日に開催されたプロレス団体『スーパーFMW』の電流爆破20周年記念興行第1弾は、まさに刺激的な試合であった。1990年8月4日に大仁田厚とターザン後藤が東京・汐留でノーロープ有刺鉄線電流爆破デスマッチを行った、その20周年を記念しての興行である。
 この興行では第1試合から場外乱闘が勃発し、全7試合中2試合が両者リングアウト裁定となった。第1試合からの激しい場外乱闘には、多くの観客が度肝を抜かれた。

 第1試合は田村欣子vsヘイリー・ヘイトレッドの女子シングルマッチであった。田村はNEO統一二冠王者であるが、今年12月31日に引退すると発表された。併せて所属団体のNEO女子プロレスも解散する。対するヘイリーは米国オハイオ州出身のレスラーである。
 入場時から会場の声援は田村の方が大きく、田村選手はロープの上に乗り、アピールした。
 試合開始直後に二人は組み合う。ヘイリーが押し、田村をロープに押しやった。続いて力比べでもヘイリーが押していた。ヘイリーの攻撃が続くが、中盤は田村の優勢で進む。試合開始から10分経過後も、両選手の闘志は衰えず、攻防が続く。そして場外乱闘が起き、最後はリングアウト裁定となった。
 第3試合の長瀬館長vsグラン浜田もリングアウト裁定で終わった。長瀬館長の蹴りで始まったが、第1試合と同じく場外乱闘に突入した。場外で激しい攻防が続く。リングに戻ろうとする選手に攻撃を加える展開が繰り返され、両選手ともリングに戻れなかった。
 リングアウト裁定では選手は不完全燃焼となる。そのため、試合終了後も睨み合いが続いた。特に第3試合では裁定後も激しいバトルが続き、グラン浜田は「ヤル気あるのか」と吠え続けていた。リングアウト裁定は観客にとっても不完全燃焼となるが、両試合とも激しい攻防が展開された試合であった。

 場外乱闘が始まると運営側から「危険ですから選手に近付かないで下さい」とのアナウンスが流れる。しかし、実態は観客が近づくのではなく、選手のほうから乱入してくる。だから、観客は避難しなければならない。ブラウン管を通した視覚と聴覚だけの感覚とは異なり、避難という行動によってプロレスを体感する。
 これは第5試合におけるスーパーレザー2号の登場時のパフォーマンスも同じである。スーパーレザー2号は観客席に向かってチェーンソーを振り回しながら登場した。父親のスーパーレザーと同じパフォーマンスである。チェーンソーの燃料であるガソリンの臭いが会場に広がり、嗅覚によっても危険さを実感する。

 そして場外乱闘で忘れられない存在が、メインイベントのターザン後藤である。ターザン後藤は有刺鉄線ボードに選手を投げ、選手を観客席に座らせて金槌で頭を殴り、椅子を投げつけるなど大暴れであった。リングサイド席だけでなく、最上段の観客席にまで乱入し、広範囲の観客に場外乱闘を実感させることがターザン後藤の特徴である。特に初めての観客は衝撃を受けるが、凄まじい暴力を目の当たりにして大興奮する。

(『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』著者 林田力)

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