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イタリア地震 科学者が予言していた

 イタリア中部で6日、マグニチュード6.3の地震が発生。多くの家屋が倒壊し、死者は200人を超えた。被害が甚大だったアブルッツォ州都ラクイラには中世時代の石造建物が多く、文化的損害は大きい。実はこの地震を科学的に予知していた人物が存在する。グラン・サッソ国立研究所のジャンパオロ・ジュリアーニ氏だ。

 地震、雷、火事、おやじ。古来より怖いものを示してきた言葉の筆頭には地震がくる。その理由は、地震はいつ起こるのかがまったく読めず、凄惨(せいさん)な被害を引き起こすことにある。多くの研究者が血眼になって地震の予測法を探究しているが、科学の発達した現代であっても、その確実な方法はいまだ発見されていない。正直、地震予知の方法はというと、オカルトの分野に付随するものであった。
 例えば、日本の古いものであると、出口王仁三郎が関東大震災を予言したし、近年でもブラジルのジュセリーノ・ノーブレガ・ダ・ルースが数多くの地震を予言するなどしている。だが、これらはあくまで予言。当たるか当たらないかは不明であり、当然のことながら科学的信ぴょう性はまったくない。

 しかしこのたび起こったイタリアの地震は、ある科学者によって予知されていたという。オカルト的なものではなく、科学的なものであるのだ。
 グラン・サッソ国立研究所の研究員、ジャンパオロ・ジュリアーニ氏は自分のホームページやスピーカーを乗せた自家用車で、イタリア・アブルッツォ州に地震がくることを警告していた。この警告を信じ、避難した市民が実際に存在するのだという。見事、的中した彼の観測結果は、世界各地の研究者たちから大きな注目を集めている。
 彼はラドン濃度の異常な上昇を観測して地震が起こることを察知した。そもそも地震とは、地表のプレートがぶつかり合い、そのひずみによって起こるものである。そのひずみから、マグマが噴き上がる。さらに、ラドンとは、マグマの上昇とともに地表に現れるものである。つまり、ラドンの濃度上昇は、地震と関係が深い。ゆえに、ジャンパオロ・ジュリアーニ氏の予測がまったくでたらめであると指摘することはできない。
 余談ではあるが、ジャンパオロ・ジュリアーニ氏より前に、とある研究者が地震の予知を行っていた。それは、アンチオカルトで知られている大槻教授である。2008年9月16日に行われた、山口敏太郎と島田秀平の共著「異界神話」の出版記念イベントに特別ゲストとして参加した大槻教授が、地震予知をしてみせた。教授いわく、「地震の予言であれば私にだってできる! 東北か北海道に半年以内に地震が起こる」。このように告げた。「震度は?」と観客から尋ねられると、「(震度は)そこそこ」とジョークを連発。会場は笑いの渦に包まれた。何度か小さな地震はあったようだが、教授の予言は的中したと言えるだろうか。
 地震は一瞬にして多くのものを奪ってゆく。実際に地震が予知されることになったならば、損失や被害は、飛躍的に減るだろう。そのため、数多くの人が地震の予知に注目している。その中で現れた、科学者による信ぴょう性を得た予言。これからの時代はオカルトに頼る地震予言ではなく、科学者によって告げられた地震予知によって、地震を防ぐようになっていくのかもしれない。 

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