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パラダイス文書で明らかになった超富裕層の税金対策

 昨年の『パナマ文書』に続き、世界の権力者や大富豪たちの巨額資産が人知れずタックスヘイブン(租税回避地)に置かれている実態を示す、『パラダイス文書』と名付けられた新たな資料が流出。英エリザベス女王の個人資産の一部も投資に向けられていることが発覚した。
 「7つの海を制した大英帝国ですから、女王は、封地(諸侯に封ぜられた土地)ランカスター公領によってケイマン諸島とバミューダ諸島のファンドに投資しています。これらの地域は世界中のお金が集まる税金優遇地。女王の場合は脱税を示唆するものではありませんが、国王がこのようなオフショア投資を行うべきか否かの議論は出るでしょうね」(国際ジャーナリスト)

 一方、米トランプ政権の新たな火種になる可能性もある。
 「1990年代当時、実業家だったトランプ大統領の破産回避を助けた投資家のロス氏は、現在は商務長官ですが、資料ではロス長官がロシアの海運会社への間接的な所有権を保有し続けていることが明らかになっています。同社への出資者には、経済制裁の対象となっているプーチン大統領の娘婿や側近2人が含まれており、トランプ大統領の新たな“ロシア・ゲート”、言うならば地雷原になるかもしれません」(同)

 今回の資料も『パナマ文書』同様、南ドイツ新聞が入手し、英BBCを含む世界67カ国約100の報道機関が参加する国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が協力して分析を進めている。日本の加盟社の一つ、共同通信によると、人気アニメ『ドラゴンボール』の作者、鳥山明氏を含む日本人12人が、'00年に米国に設立されたタックスヘイブンに投資する不動産リースの投資事業組合に出資していたという。
 「鳥山氏は何でも願いをかなえてくれる『ドラゴンボール』を本当に持っていた!」――。こう言っては皮肉すぎるだろうか。

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