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2014年プロ野球キャンプ情報 ニューフェイスは戦力になるか?(巨人編)

 「投打ともに仕上がりが早い」というのが、第一印象だ。キャプテン・阿部慎之助の提案だと聞いているが、巨人ナインは2月1日のキャンプインに先駆けて宮崎入りし、ブルペン投球を開始していた投手も多かったそうだ。

 先発陣の一角として期待の掛かる大竹寛(30)だが、「故障歴のある右肩への不安からスロー調整」とも報じられているが、肩は出来ている。キャッチボールでの遠投だが、『山なり』ではなく、スナップを利かせ、低く、伸びるボールを投げていた。「肩は出来ているが、今は慎重に投球数を抑えている」と言った方が適切だ。大竹の加わったブルペンで、「面白い」と思えた投手が2人いた。1人は韓国SKから加入した左腕のクリス・セドン(30)。真っ直ぐはさほど速くないが、変化球の曲がり幅が大きい。『縦のスライダー』だと思うが、ホームベースの手前までストレートと同じ軌道で来る。外国人投手にありがちな「投げ終わってから、体が三塁ベース側に流れる」こともない。腕の振りにもしなやかさがある。193センチの長身ゆえ、投球そのものは「高め」に集まりがちだったが、腕の振りが良いので、ボールに伸びがある。おそらく、この「高めの投球」と「縦の変化球」で幻惑させ、打ち損じを重ねていくのだろう。

 育成ながら、一軍キャンプに招集された土田瑞起(24)は要注意だ。「最速148キロ」と選手名鑑にあるが、実際はもっと出ているのではないだろうか。
 土田は昨季、二軍で62試合に登板したタフネス右腕であり、自信を持ってフォークボールを持って投げていた。このニューフェイスが支配下登録を勝ち取れるか否かは、この決め球であるフォークボールを「対戦打者に見送られた後、どういう投球が出来るか」だろう。決め球のフォークボールを見送られた後、ストレートで勝負するのか、それとも、2球続けてフォークを投げるのか…。一般論として、フォークボールを持ち球にする投手の大半は「落ちてからの軌道には責任が持てない」というタイプが多い。土田のフォークボールがどれだけ実戦向きなのか、オープン戦の結果を待ちたい。

 野手陣では新背番号『8』、片岡浩大(30)が目立っていた。盗塁王のタイトルも獲った経歴からして当り前だが、守備範囲が広いのだ。井端弘和(38)には“風格”も感じられた。同じショートでノックを受ける坂本勇人が時折、アドバイスを求める。井端は自身のグラブを傾けながら、何かを伝えている。この井端を二遊間のスペアに予定しているそうだが、中日時代と比べ、仕上がりは早い。60〜70メートルのキャッチボールでも、勢いのあるボールを投げていた。坂本は外せないが、片岡、井端の両方をスタメンで使うべきではないだろうか。一塁でノックを受けていたのは、主にホセ・ロペスと中井大介。聞けば、巨人は一塁手が内野守備のサインを出すチームだという。素人発想だが、二遊間を守れる“守備のスペシャリスト”が一塁に入ってもおかしくはないと思うが…。

 ドライチ・ルーキーの小林誠司捕手(24)は、ブルペンで菅野智之と組む場面も多かった。学生時代、全日本チームで一緒になったからか、息が合うらしい。ボールまわしでの二塁送球のスピードは群を抜いている。社会人野球で揉まれたこの強肩捕手を使わない手はない。ブルペンでの動向からして、おそらく、菅野が登板する日にテスト起用し、その後の様子を見ていくことになるだろう。
 とはいっても、打線の中核でもある阿部を欠くことは出来ない。その阿部は負担軽減で何回か『スタメン一塁』を経験している。成長著しい中井に外野の練習をさせたのは、“急造一塁手”も使えるよう、空席を作っておいたのか? レスリー・アンダーソン(31)外野手だが、キャンプ序盤のフリー打撃では力を抜いてのバッティングしか披露していない。右足を一塁方向に向けたオープンスタンスで構え、投手のモーション開始と同時にその右足を閉じ、それから前に踏み出すタイプ。スイングは左肘をいったん上げ、上から叩きつける感じだ。「対左投手の打率が低い」とは聞いていたが、『左肘を上げる=脇が空く』ため、縦の変化球に対応できないかもしれない。ただ、肩は強かった。足は速くなかったが、この強肩は武器になるだろう。

 昨季終盤に頭角を現した今村信貴、昨季の開幕投手・宮國椋丞が先発ローテーションの当落ラインギリギリにいるという。球団創設80周年を優勝、日本一で飾りたいのは分かるが、14年は若手の出番があまりないかもしれない。

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