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水嶋ヒロさんが早くも小説家デビュー

 「第5回 ポプラ社小説大賞」の大賞受賞作が10月31日の21時ごろに発表された。小説新人賞としては破格の賞金2000万円が話題を呼んできた同賞だが、大賞が出たのは第1回の方波見大志さん『削除ボーイズ0326』以来。ところがこのニュースは意外な方向に展開する。今回の受賞作『KAGEROU』の作者・齋藤智裕さん(26歳・男性)が水嶋ヒロさんではないかとの説が、Twitterや2ちゃんねるで広まったからである。

 水嶋さんは本名非公表としてきたが、全国高等学校サッカー選手権大会の準決勝にまで出場する名選手だったため、当時のサッカー雑誌か何かに掲載されていた顔写真と本名が、以前からネット上に出回っていた。そこに記載された名前は「斉藤智裕」で、受賞者とは漢字の表記が少し異なるだけ。年齢や性別も合致しており、ほぼ間違いないのではないかとの声が多数よせられた。そしてついに11月1日の朝4時に配信された「asahi.com」の記事にて、作者が水嶋さん本人であることが朝日新聞社の取材で確定。こんなに早く次の展開があると思っていなかったファンには、寝耳に水の朗報といえよう。

 「執筆活動に専念する」として水嶋さんが所属事務所・研音を退社したのは、9月20日とされている。それからまだ41日しか経っていないことを考えると、あの時点で既に最終選考くらいまでは決まっていたということなのだろう。俳優が急に小説家を目指すなんて無謀ではないかとの意見もあったが、サッカー選手から慶應大生、モデル、俳優へと順調に転身を重ねてきた彼なので、今回も用意周到だったということか。

 水嶋さんが主演した『仮面ライダーカブト』の主人公・天道総司も、身近な人に自分が仮面ライダーであることを隠していたようだが、今回は小説賞受賞者であることを周囲に隠していた。でもとっくにバレバレだったりする辺りが、実にヒーローっぽい天然ぶりである。ともあれ今日の午後に開かれる予定の記者会見が楽しみだ。(工藤伸一)

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