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韓国・現代自動車が“大逆風”吹く日本へ再チャレンジする理由

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提供:週刊実話

 韓国の現代(ヒュンダイ)自動車が日本市場での自動車販売を検討していると、3月7日付で現地の電子新聞が報じ、話題になっている。

 日本では2009年まで正規輸入を行っていたが、販売不振により撤退を余儀なくされている。昨年の現代自動車(乗用車)の輸入台数はたったの4台と、壊滅状態と言うより“趣味の世界”のようなものだ。

 今年1月に開催された『デトロイトモーターショー』では、乗用車部門で高級車ブラント『ジェネシス・G70』が自動車産業のオスカー賞ともいわれるNACOTYを受賞、SUV部門でも『コナ/コナEV』が受賞するなど高評価を得ているが、一度、大失敗している日本で、果たして受け入れられるのだろうか。

 「日本市場には2001年に参入し、小倉優子やペ・ヨンジュンがCMキャンペーンに登場するなど大々的な広告戦略を打ち出しましたが、結局、ブランドイメージや信頼性の低さ、アフターサービス面での不安から市場を開拓することはできませんでした。韓国政府が日本の自動車販売網を『閉鎖的』と批判したことも物議を醸しましたね。今では品質もかなり向上し、世界販売台数はホンダと同規模にまで成長しています」(自動車ジャーナリスト)

 最近では頼みの綱の米国で売り上げが低迷しており、ここ10年で最低水準にまで落ち込んでいる。日本市場に食い込みたい思いはかなり強いようだ。

 しかしながら、専門家の間では早くも懸念の声が広がっている。
「そもそも現代自動車は当時からユーザーやマスコミへの対応が酷いものでした。取材の依頼をしても定型文の返信すらないこともざらで、本気で日本で車を売りたいと思っているのか疑問すら感じましたね。ましてや日本では全国どこでも安心して乗れるトヨタが王座に君臨しており、御三家と言われる、ベンツやアウディ、BMWですら購入するのをためらう人も多いんです。しかも最近ではレーダ照射問題や徴用工問題など日韓関係も悪化しています。タイミング的にもかなり厳しいと思いますよ」(自動車雑誌ライター)

 欧州メーカーからデザイナーやエンジニアを軒並みヘッドハンティングし、自動車業界の“新星”として躍進した現代だが、ここに来てその輝きにも陰りが見えている。アメリカ車ですらいまだ完全に受け入れられていない日本市場での二度目のチャレンジは、やはり無謀なのだろうか――。かつて現代自動車をタクシーとして購入した都内の個人タクシー運転手が言う。

 「信用して買ったのに、あっけなく撤退してしまいました。二度と選択することはないでしょうね」
 失った信頼を取り戻すのは、新規参入よりも困難なのかもしれない。

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