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人間狂気vs地下横綱、2010年ベストバウト再戦、春の嵐に至高のタイトル戦続々! 4・24地下プロレス『EXIT-72 OVER』

 4月24日、東京・高田馬場「ALAISE」にて、地下プロレス『EXIT-72 OVER』が行われた。
 地下の新聖地としてファンにも定着したALAISEにて、今年4回目の開催となる今回は、なんと三つのベルトが懸けられる豪華版。高田馬場に春の嵐が吹き荒れた。

【第1試合】ファーストインパクトはSEIKEN渾身の拳!
“実弾アンダーグラウンド”SEIKEN vs “タックル将校”竹嶋健史
 アマチュアレスリングをバックボーンとする両雄による第1試合。スリリングなレスリングの攻防が続いたが、観客に衝撃を与えたのはSEIKENの渾身のナックルパート。「パッコーン!」という衝撃音が会場の外まで鳴り響き(!)、この日初にして、絶大なインパクトを残した。地下世界での生き残りを懸ける、SEIKENの魂の一撃であった。

【第2試合 地下日本阿吽選手権】タイで大ブレイクの“JAPANESE OSHO”が虎の子の帯を奪還!
[王者・阿の帯]“求道妖怪”入道 vs[挑戦者]“JAPANESE OSHO”日龍
 富豪2夢路、梅沢菊次郎ら「カンパイ・ボーイズ」の一員として迎えられ、阿吽王者としても活躍を続ける入道だが、今回ばかりは相手が悪かったか。何しろ、挑戦者として迎え入れられた相手が、先のタイ遠征で大覚醒した日龍、いや“JAPANESE OSHO”(ジャパニーズ和尚)だったのだ。
 4月5日から8日までの間、タイ地下プロレスが開催され、紅闘志也、富豪2夢路、“おんな人間狂気”AI、“銀座の鉄人”三州ツバ吉らとともに、EXIT-JAPAN(地下プロレス日本勢)の一員としてタイ遠征を果たした日龍。今はなき日本プロレスの遠征以来、日本人がタイのプロレスのリングに登場するのは約40年ぶりなのだという。
 そしてムエタイの国・タイで行われるプロレスのリングに、日本の法衣を纏って現れた日龍は、“JAPANESE OSHO”として現地のファンにこの上ないほどの大喝采を浴びる。その歓迎ぶりは、タイの人々にとって日本のプロレスラー=「馬場・猪木・日龍」と印象づけられたといっても過言ではないほどの勢いだった。
 タイの地で大化けに化けた日龍は、この日のALAISEでも法衣を纏い、タイ式の読経をバックに入場。これだけで会場をOSHOカラー一色に染めあげた日龍は、旬な男だけが持つ輝きを全身から漲らせながら、余裕綽々、自信満々の闘いぶり。入道に圧勝し、かつての彼にとっての象徴でもあった「阿の帯」を奪い返してみせた。

【第3試合 キャプチャーインターナショナル選手権】2010年最優秀試合の再戦、結末は!?
[王者]“革命王子”矢野啓太 vs[挑戦者]“頭突き世界一”富豪2夢路
 昨年11月28日、矢野啓太と富豪2夢路によって繰り広げられた、至高の30分25秒。
 「2010年リアルライブ地下プロレス大賞 最優秀試合賞」に選出されたこの闘いが、矢野の保持するキャプチャー王座を懸け、ふたたび同じALAISEのリングで行われることとなった。
 地下世界で伝説となった前戦は、30分を超えるチェーンレスリングの攻防となったが、はたして今回は…と、観客が固唾を呑んでじっと見守る中、唐突に夢路が頭突きをぶちかます! 頭蓋骨がぶつかり合う衝撃音により静寂は打ち破られた。
 夢路は矢野のヒザに徹底的に狙いを定めた。矢野の足首を掴み振り上げ、ヒザをしたたかにマットに叩きつける。ダウンした矢野に、ヒザめがけてのローキックで追い打ちをかけ吹っ飛ばす。
 そして何度目かのマットに叩きつけるヒザ殺しの末、矢野のヒザが限界に達した頃合いを見はからっての足四の字。夢路が前戦のリベンジを果たし、かつて自らの腰に巻いたキャプチャー王座のベルトを奪還した。
 今年の初めには「若き三冠王者」と賞賛された矢野も、気づけば3・27『EXIT-65』の怨霊戦(WALABEE TV 選手権)に続き、この日も四の字固めでキャプチャーのベルトを失い、わずか一冠となってしまった。
 ミスターALAISE、ここからどう反撃する?

【メインイベント WUW地下世界選手権】狂気の打撃と頑強なる肉弾、相打つ頂上血戦!
[王者]“人間狂気”紅闘志也 vs[挑戦者]“地下横綱”梅沢菊次郎
 メインイベントの地下世界タイトルマッチ。絶対王者の人間狂気・紅に、2011年の地下世界を豪腕で席巻する横綱・梅沢が挑む至高のカード。今年に入り、その怪物性を大噴火させる地下横綱は、1・23『EXIT-60』にて、タッグ戦ながら紅闘志也を撃破しているのだ!
 試合開始早々梅沢は、目下絶好調の勢いそのままに、紅のヒザをかいくぐりタックルを仕掛け王者を押し潰す。巨体に似合わぬその俊敏な動きは、現在の心身の充実ぶりを如実に現している。
 そして梅沢は野生の虎のような咆吼をあげながら、紅の頭部に頭突きを一心不乱に乱れ撃つ。しかしこのまま沈む紅ではなかった。梅沢渾身の頭突きにより人間狂気が完全に覚醒した紅は、頭蓋骨よ砕け落ちよと言わんばかりのえげつないヒジを、梅沢の石頭に何十発(!)と落とし続ける。これにより梅沢の頭部は変型し、額は叩き割られ鮮血が…。
 頭部にヒジを落とされ続け、ボディには蹴りとヒザの雨を被弾する梅沢。並の選手ならば何回分もKOを奪われてもおかしくないほどの攻撃だが、地下横綱はそれをすべて頑として受け、必死のメガパワーで紅を追い込む。やはりこの対決は、地下世界で最高級のカードなのだ。
 しかし紅を救ったのはやはり、ピンチによりさらなる覚醒を見せる、自らの人間狂気であった。何百発目か、もはや数え切れないほどの数の打撃を梅沢のボディにめり込ませダウンを奪った紅は、そのまま梅沢に覆い被さりパンチの速射砲(この日より「サヨナラスパーク」と命名!)を浴びせ強引に試合をフィニッシュ! 最高の挑戦者も退け、王座を死守してみせた。敗れはしたものの、絶対王者とがっぷり四つの肉弾戦を展開した、地下横綱のパワーとタフネスを見せつけられた死闘であった。

 全試合結果は以下の通り。

◆地下プロレス『EXIT-EXIT-72 OVER』
2011年4月24日(日)開始:16:00
会場:東京・高田馬場「ALAISE」

<第1試合>
○SEIKEN(6分53秒 アキレス腱固め)●竹嶋健史

<第2試合 地下日本阿吽選手権>
○[挑戦者]日龍(11分49秒 日龍スリーパー)●[王者・阿の帯]入道
※入道が保持する「阿の帯」が懸けられる。
※阿の帯保持者・入道が防衛に失敗。日龍が阿の帯保持者となる。
※日龍が阿の帯奪取により、日龍&梅沢菊次郎(吽の帯保持)が第4代地下日本阿吽王者となる。

<第3試合 キャプチャーインターナショナル選手権>
○[挑戦者]富豪2夢路(13分51秒 足四の字固め)●[王者]矢野啓太
※第9代王者・矢野が防衛に失敗。夢路が第10代王者となる。

<メインイベント WUW地下世界選手権>
○[王者]紅闘志也(11分26秒 TKO)●[挑戦者]梅沢菊次郎 ※サヨナラスパーク
※第26代王者・紅が8度目の防衛に成功。
※試合はすべて時間無制限一本勝負。KO、ギブアップのみで決着。

地下プロレスtwitter
http://twitter.com/Chika_Wrestling
地下プロレス データベース
http://www43.atwiki.jp/wuw-exit/
梶原劇画で伝承された「地下プロレス」が、この日本に存在した! 闇の闘いを伝える『EXIT』とは何か!?
http://npn.co.jp/article/detail/97320773/
“高田馬場の地下プロレス”に矢野啓太あり! 地下史に残る死闘の末、富豪2夢路も撃破した!
http://npn.co.jp/article/detail/53521484/
怪物・梅沢菊次郎、2011年に大噴火!? 地下世界王者・紅闘志也を撃破! 1・23 地下プロレス『EXIT-60 EYES』
http://npn.co.jp/article/detail/62785889/

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