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有感地震連発「富士山大噴火」秒読みで 専門家が注目する“低周波異常”

 今年に入り、箱根山が噴火の兆候ともみられる群発地震で揺らぎ続けているが、これが“富士山の大噴火を呼ぶのでは”との見方を加速させている。

 箱根山では今年1月中旬から地震活動が活発化。1月15日〜2月14日までに観測された群発地震は、実に1300回以上に上る。しかも、「山上がり」という噴火寸前にみられる山体膨張も現れている。そんな中、専門家の間で注目されているのは、低周波地震の有無だという。
 「箱根山はもちろん活火山のため群発地震はよくあり、それだけで噴火が近いと判断するのは早計かと思いますが、1カ月で1300回は少し多い。マグマは、南の三宅島の方から押してくるのですが、三宅島も三原山も既に噴火しているだけに箱根山が噴火しても不思議ではありません。問題は低周波地震があるかどうか。低周波地震はマグマの動きと密接に関連し、噴火の直前、もしくは後に起きることが分かっているのです」(琉球大理学部名誉教授・木村政昭氏)

 低周波地震と火山性微動は通常の地震と性質が異なり、ゆっくりとした振動をする特徴がある。これがマグマの活動によって発生する地震であると考えられている。
 さらに懸念されるのが富士山への影響で、「もし箱根山が噴火したとすると、それに刺激されて富士山が噴火することも考えられる」(同)という。
 箱根山と富士山は地盤が続いており、富士山は5合目まで亀裂が入り、その延長線上に箱根山がある。つまり、両者が連動して噴火することは十分考えられるのだ。

 また、地元・箱根町によれば、箱根山が噴火してまず考えられる被害が、水蒸気爆発によるものだという。
 「約3000年前と同じ規模の噴火が発生した場合、現在でも水蒸気を上げている大涌谷、早雲山、湯ノ花沢(芦之湯)などで水蒸気爆発が起きる。すると、直径数メートルから数十メートルの噴石が飛び散ります。その距離は爆発の大きさや飛び出す向きによって変わりますが、落下時の破壊力は強力で、コンクリートの建物でも突き破ることがあるのです」(サイエンス誌の記者)

 富士山との連動噴火が起きれば、隕石以上の脅威だ。

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