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橋下徹が小池新党へ一気呵成する「10月解散総選挙」

 9月末の衆院解散風が急速に吹き始めた。安倍首相の森友学園、加計学園を巡る疑惑追及を恐れ、外交日程などを盾に野党要求の臨時国会開催を3カ月も拒み続けていた自民党が、ようやく9月28日からの開催を了承したためだ。併せて、小池国政新党と橋下徹前大阪市長が、連携に向け動き始めているという。
 「解散で想定されるシナリオの一つは、臨時国会冒頭解散。理由は、内閣改造と北朝鮮クライシスにより、一時はどん底まで行くと懸念されていた支持率が、いまは回復基調にあること。だから、臨時国会で野党が加計、森友問題を追及する前に解散してしまう。さらに、東京都議選圧勝の勢いを利用したい小池国政新党の準備が整う前の総選挙の意味合いもある。加えて、山尾志桜里氏のW不倫スキャンダルと相次ぐ離党ドミノでガタガタの民進党では、前原誠司代表が共産党との共闘に否定的で、選挙など戦えない状態にあること。早々に解散総選挙に出れば、圧倒的に自民党有利となる」(自民党幹部)

 また、別の自民党関係者もこう話す。
 「投票の日取りは、臨時国会冒頭解散後、愛媛、青森、新潟の衆院トリプル補選に合わせた10月22日。補選では3連敗も予測される中、総選挙の勝ちに紛れてしまえば、安倍内閣の求心力に影響することはない」

 このように、補選ではかなりの苦戦を強いられるという見方が党内には強かった。愛媛3区は、加計学園が獣医学部新設を計画する愛媛県今治市に近い。しかも立候補予定の亡くなった自民党の白石徹議員の次男、寛樹氏には、女性スキャンダルが流れている。
 青森4区は木村太郎首相補佐官の死去に伴うもので、木村氏の弟、次郎氏が出馬。木村家は選挙には強いものの、昨年の参院選では野党共闘により自民党が競り負けている。
 「新潟5区では新潟県知事時代、原発稼働慎重派の泉田裕彦氏が、今度は原発擁護の自民についたために世論の猛反発を買っている。野党候補に田中真紀子氏でも立候補されれば自民は勝てない」(同)

 二つ目のシナリオとしては、臨時国会後半での解散という。これについては自民党の竹下亘総務会長も9月7日、会合で「衆院補選で三つ勝てれば、年内か来年1月(解散)かという可能性が初めて出てくる」と語っているが、前述のような状況だけに、9・28解散、10・22投票が濃厚だ。

 一方、それらの思惑を巡らせる自民党にとって、気になるのが小池国政新党の動きだ。
 小池氏周辺関係者はこう明かす。
 「小池さんは、臨時国会での冒頭解散ありと独特の嗅覚で読んでいます。そのため側近の若狭勝衆院議員を軸に、先に民進党を離党した細野豪志元環境相、さらに民進党の離党組も呼び込む動きを見せ、活発に動いている。加えて、小池塾参加者の中から立候補者の人選を急ぎ、総勢50人を擁立、全員当選を目指す考えです」

 そこへ小池氏が、極め付けのバックアップとして模索しているのが、橋下氏との連携だという。
 「今まで様々な説が飛び交っていたが、どうやら今回、橋下氏も小池さんと本気で連携したがっているようです。橋下氏は蜜月関係とされた安倍首相に対し、森友学園の疑惑以降、対応ぶりにほとほと呆れ返っていますからね」(同)

 自らレギュラー出演する『橋下×羽鳥の番組』(テレビ朝日系=8月21日放送)で橋下氏は、「安倍さんが内閣改造をやった直後、国民の皆さんにお詫びをして反省して、これから真摯に説明していくと。あの宣言はよかったと思うのですが、具体的な行動が伴っていません」とし、「加計学園問題については事業者選定をやり直すべき。森友学園問題については敷地にゴミがあるかどうか確認すべき。国民に正直になるべきです」と痛烈に批判。揚げ句に「30点内閣」とボロクソの評価を下した。
 そんな安倍首相への見切りとも思える発言をする一方、橋下氏は7月の経済誌の電子版コラムで、法律政策顧問を務めていた大阪維新の会、日本維新の会について「(小池新党とは)100%完全一致することがなくても、一致するところから一緒にやればいい」とも投稿している。
 「橋下氏は、政界進出においてネックとなっていたテレビ出演が9月で終わる。冒頭解散を念頭に自ら出馬して旗振りをし、小池氏と二枚看板で連携を訴えれば、安倍政権は吹っ飛ぶでしょう。すでに水面下で、共通したところの政策論争も始めているといいます」(在阪政治記者)

 選挙プランナーは、小池新党や自民党の議席をこう読む。
 「自民は来年春以降に総選挙を先延ばしすれば、北朝鮮問題の膠着や小池・橋下氏の連携への期待の膨らみから、やはり200議席前後に追い込まれる可能性も出てくる。冒頭解散、補選同日選挙であれば、自民は過半数の238ギリギリといったところ。その場合、民進は20前後減らして70前後。維新は小池国政新党との連携を前面に出して橋下氏が出馬となれば、現在の15から30以上まで伸ばす。大注目の小池国政新党は40前後。今後、都議会で都民ファーストと組む公明党(現在35議席)がどこと組むかにも注目です」

 橋下氏の一気呵成によって、予想外の雪崩が起きるかもしれない。

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