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【週刊テレビ時評】低迷した本木雅弘のTBS「運命の人」 最終回でかろうじて面目保つ

 キムタクの「南極大陸」の後を継ぎ、TBSの大きな期待を背負って放送された「日曜劇場〜運命の人」(本木雅弘主演=日曜午後9時〜)が、3月18日のオンエア(2時間スペシャル)で最終回を終えた。

 同ドラマはベストセラーとなった山崎豊子氏の同名小説を初めて映像化した作品。沖縄返還をめぐる日本政府と米国の密約を追及するために動いた新聞記者が、情報入手先の外務省女性事務官とともに、国家公務員法違反容疑で逮捕されたという実際の出来事をモデルに描かれた。主演の本木は密約を追及した新聞社のエース記者・弓成亮太を演じた。

 1月15日の初回放送こそ、視聴率13.0%をマークしたものの、それ以降は第2回(同22日)=11.3%、第3回(同29日)=11.6%、第4回(2月5日)=11.6%、第5回(同12日)=10.8%と低迷。第6回(同19日)では、1ケタの9.9%まで落ち込んだ。

 第7回(同26日)こそ、13.2%まで上がったが、第8回(3月4日)=10.4%、第9回(同11日)=11.9%と低水準に戻してしまった。

 「沖縄編」と題して放送された最終回は、これまでとは全く趣を異にし、有罪判決を受け、新聞社を退職した失意の弓成が沖縄に渡って、その現実を目の当たりにして、再びペンを執るといった展開だった。

 その最終回の視聴率は14.1%で過去最高を弾き出し、かろうじて面目を保った格好だ。しかし、全10回の平均視聴率はわずか12.0%で、「日曜劇場」としては、極めて低い数字だった。

 次作は中居正広主演の「ATARU」(4月15日放送開始)。「南極大陸」から3作連続でジャニーズ系タレントが主役を務めることになる。中居がTBSの連続ドラマに出演するのは、04年のヒット作「砂の器」(平均視聴率19.6%)以来、8年ぶりとなる。中居が「SMAP強し!」を見せられるか注目だ。

 なお、「運命の人」と同日スタート、同日終了となったフジテレビの裏番組、「ドラマチックサンデー〜早海さんと呼ばれる日」(松下奈緒主演=日曜午後9時〜)最終回の視聴率は11.9%で、こちらも過去最高。全10回平均10.5%で、「運命の人」を下回った。
(坂本太郎)

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