前出の防衛省関係者がこう話す。
「その一つがCIA中心の習体制潰しなのです。これにまつわる噂では、『習近平暗殺説』までが出回っており、公安筋も情報の出所を精査している。ただ、それ以上に習政権を震え上がらせているのが、国連軍の軍事介入。実はオバマ政権は中国の今以上の暴挙を食い止めるために、国連平和軍の組織化を呼びかけようとしている。空爆などの作戦決行時には、これにもCIAが絡むことになると評判なのです」
同関係者によれば、実際、この動きは深層海流として国際社会に広まりつつあるという。というのも、オーストラリアは中国の「防空識別圏」設定を厳しく批判。さらに、領土問題で対立するフィリピンやベトナムも激しいバッシングを繰り広げているからなのだ。
これに欧州勢が加われば、米国のリードで国連軍の組織化が加速化するのは必至。習氏はイラクのフセイン元大統領のごとく、抹殺されかねない事態に直面してしまうのである。
もっとも、逆にこうした数々の障害や問題が引き金となり、習政権が滅亡覚悟で軍事衝突に打って出る可能性も否めない。その際には、どんなシナリオが展開するのか?
前出の軍事アナリストが指摘する。
「重なり合う日中防空識別圏で衝突が起きる可能性が極めて高い。大方の見方では、まず日本の旅客機や戦闘機に中国の主力戦闘機『殲撃10』や『殲撃11』、ロシア製『スホイ27』や『スホイ30』などがスクランブルをかける。それに自衛隊の『F15j』や『F2A』、『F2B』戦闘機が緊急発進。『E2C』や『E767』早期警戒機が後方支援にまわる中で、空中戦が展開することになるのです」
ちなみに、『E767』早期哨戒機の探知能力は世界トップクラスで、中国の早期哨戒機『KJ2000』の能力を遥かにしのぐ。また、中国の空輸機『HY6』は、『スホイ27』などのロシア製戦闘機とは給油バルブの形状が異なり、給油できないほどのお粗末さ。このため、米軍の支援がなくても「3日〜1週間で日本の勝利に終わる」(前出・防衛省関係者)との声もあるほどなのだ。
「特に自衛隊は、中国軍の“目”とも言うべき『KJ2000』の迎撃に総力を挙げることになる。ただ、空戦で劣勢となった中国は空母『遼寧』を中心に『D52C型』、『D52D型』などの防空ミサイル駆逐艦や、『53型』フリゲート艦を出撃させ、艦対空ミサイルで攻撃を仕掛けてくるはずなのです。そうした段階で初めて米軍が攻撃に加わる可能性が高い。空母『ジョージ・ワシントン』をはじめ、艦載機、原潜、沖縄海兵隊、対潜哨戒機『P8』なども加わって、日米vs中国の全面戦争が繰り広げられることになるのです」(前出・軍事アナリスト)
中国側が核ミサイルを使用しない限りは、前記した通り日米が圧勝する見込みだが、暴君・習近平国家主席が次の一手を間違えただけで、この悪夢のシナリオが現実化する可能性が極めて高い。
その意味では、今後の中国政府、軍の動きから、しばらくは目が離せないといえるだろう。