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開店休業状態のBuono! 武道館公演で完全復活なるか!?

 いよいよ迫ってきた8月25日の武道館公演「Buono! Festa 2016」を目前に、実に4年ぶりとなる新曲『ソラシド〜ねえねえ〜』のMVを一部公開したBuono!。解散説もしばしば飛び交ってきた中、グループ結成10年目を迎えたBuono!の完全復活はなるか。待たされ続けたBuono!ファンは、「夢の続き」を見られるのだろうか?

 8月5日、YouTubeの公式チャンネル「buonochannel」に、「Buono!からのいよいよのお知らせ」と題した3分46秒の動画がアップされた。公式チャンネルとは言うものの、2週間ほど前から告知絡みの短い動画を2〜3回アップしただけで、それ以前の4年間はまったく更新されていない。ほとんど休眠状態のアカウントだ。そんな場所に、ろくなアナウンスもせず重要な動画をいきなりアップするというのはいささか効率の悪い情報発信だが、肝心の内容には多くのファンが「キターーーッ」と歓喜した。

 「Buono!で〜す」

 頬に人差し指をあてるお決まりのポーズとともに登場し、これまたBuono!にはお決まりの“小芝居”で、見覚えのない衣装や髪型について語りはじめる嗣永桃子、夏焼雅、鈴木愛理の3人。どこまで台本でどこからアドリブなのか分からない、ゆる〜い空気のトークも懐かしい。

 少々もったいつけながら発表したのは、ファンが待ちに待った新曲のリリース。3人がまとった白い衣装は、9月21日にDVDシングルとしてリリースされる『ソラシド〜ねえねえ〜』のもので、同曲のMVも動画内で初披露された。ほんの40秒ほどの部分的な公開だが、4年ぶりともなれば感激もひとしおだ。

 サビを中心とした公開箇所を聴いて推するに、新曲『ソラシド〜ねえねえ〜』は、夏空によく合うキャッチーでメロディアスなロック。過去曲で表すならば、13thシングルの『初恋サイダー』や、オリジナルとしては最も新しい(それでも2012年リリース)アルバム『SHERBET』に収録されている『Never gonna stop!』辺りに近いだろうか。つまり、Buono!が最も得意とする耳馴染みのいいアイドルロックだ。

 とはいえ、Buono!も今年で結成10年目。「自称リーダー」の嗣永は24歳となり、アイドル界では間違いなくベテランの部類だ。そんな中、発表する『ソラシド〜ねえねえ〜』も、初期のような幼い元気さは抑え気味に、現在の年齢やスキルに合った“歳相応”の楽曲に仕上がっている。制作は詞・曲ともに、4人組ガールズバンド「赤い公園」のギタリスト・津野米咲。もともと大のハロプロファンであり、モーニング娘。'16の『泡沫サタデーナイト』でも好評を得ている津野の楽曲、Buono!の作品ではお馴染みの西川進編曲とあって、武道館でのフルコーラス披露に期待が高まるばかりだ。

 今回の新作DVDシングルには、もう1曲『ロックの聖地』も収録される。長くBuono!を応援してきた“古参”にとっては、この曲への期待の方が大きいのかもしれない。というのも、同曲はBuono!の代表曲のひとつとして愛されてきた『ロックの神様』のアンサーソングなのだ。

 2008年2月発売の1stアルバム『Cafe Buono!』に収録されている『ロックの神様』。西川氏同様、数多くのBuono!作品を手がけてきた作詞家・岩里祐穂は、同曲で「文化祭での初ステージを目指して青春する、3人の女の子」の姿を描いている。

 「小さなステージでも あたしたちにはブドーカン」

 夏焼雅が唄う歌詞と重ね合わせ、Buono!ファンは「いつか、この曲を武道館で!」という想いを抱くようになっていた。Buono!のファンにとって、武道館とそのステージでの『ロックの神様』は特別なものなのだ。

 これらの夢は、のちに叶えられることになる。ただそれは、ファンが望むような形ではなかった。初の武道館は、指原莉乃プロデュースで2012年に催された『第一回ゆび祭り〜アイドル臨時総会〜』だった。単独での武道館公演を夢見ていたファンは、この出演にモヤモヤしたものを感じつつも、「『ロックの神様』はやらないでくれたのが、せめてもの救い」としていた。しかし2014年、Berryz工房のデビュー10周年を記念し、℃-uteとともに行った武道館2DAYSで、ついに『ロックの神様』も披露された。

 シングルリリースも単独公演も、2012年を最後に途絶えていたBuono!。開店休業状態の中、運営サイドとしては「今後、叶えられるかどうかも分からない。武道館で一度も披露できないまま終わるよりは…」という考えがあったのかもしれない。しかし、「初武道館で『ロックの神様』」という最高の感動が味わいたかったファンにとっては、楽しみにしていた連載漫画や連続ドラマが事情により強引な形でのエンディングを迎えたようなもので、やはり、モヤモヤの残る夢の実現だった。

 シングルカットもされていない『ロックの神様』のアンサーソングを、わざわざ新曲として制作するのは異例のことだ。不本意にも途絶えてしまった物語を繋ぎなおし、武道館のステージ上で、別の形での感動を与えるのが『ロックの聖地』の役割であるはずだ。

 物語の断絶は、Buono!というグループ自体にも言えることだ。活動も解散もなく、4年間もファンを待たせ続けた。ファンは、今後もこのグループに夢を抱き続けていいのか。8月25日の武道館で、なにかしらの答えが出るはずだ。

【リアルライブ・コラム連載「アイドル超理論」第39回】

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