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3000万低予算映画が興行で失敗しても平気な理由

 昨年から松竹が1本3000万円の映画を製作しているが、早くも暗礁に乗り上げている。
 製作費2500万円、宣伝費500万円というこれまでにない低予算で、第1弾はAKB出身、指原莉乃主演の『劇場版ミューズの鏡〜マイ・プリティ・ドール』だった。ドラマはすでに日本テレビが放送、その映画版である。

 昨年9月に新宿ピカデリー、大阪難波パークスなど全国12館で公開されたが、興行収入は1500万円程度にとどまった。
 「指原主演の映画公開という情報は、一部を除いて知るファンは少なかった。500万円の宣伝費ではどうしようもありません」(映画関係者)

 たしかに宣伝の遅れは否定できない。
 指原の次は、関西出身のアイドルが主演の映画を予定しているようだ。松竹では「年に3本、約1億円をドブに捨てる覚悟で用意している」(関係者)という。あくまでもスタッフやクリエーターを育てるのが目的で、儲けることが目標ではないというが、このコメントはきれいごと過ぎると評判はイマイチだ。

 じつは十分に儲かるようにできているのだ。
 指原『劇場版ミューズの鏡』DVDは2月1日にリリースされるが、これで製作費は回収できるはず。くわえてスマホ向けにも映像配信が予定されているのだ。
 つまり、劇場公開はあくまでも映画のショーウインドーの役目を果たすものである。

 もともと興行的に低迷しても最終的に損はなく、利益を上げられる仕組みになっているのだ。
 「とりわけ潤沢な資金をもつ『Bee TV』や『NOTTV』は指原主演ドラマのようなコンテンツを欲しがっている。会員数を伸ばすための先行投資として考えれば安いものですから」(業界関係者)

 低予算映画がしのぎを削る時代になってきたが、あまりにも安っぽい作品は御免である。邦画界も大きな曲がり角にきている。

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