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『ハングリー!』瀧本美織が化粧っ気のなさで自然的な魅力

 フジテレビ系ドラマ『ハングリー!』が、1月31日に第4話「オマール海老で真剣勝負だ! 恋は涙の味だ…」を放送した。2011年放送のTBS系ドラマ『美男ですね』で男装し、ボーイッシュな魅力を出した瀧本美織が、ここでも化粧っ気のなさで女性の自然的な魅力を発揮した。

 『ハングリー!』はミュージシャンを夢見ていた山手英介(向井理)が、オーナーシェフの母の急死で母が経営していたフレンチレストラン「le petit chou」(ル・プティシュ)を継ぐ物語である。料理については天才的な素質を持つ英介であったが、経営は素人で問題が続発する。レストランを軌道に乗せるために奮闘するコメディーである。
 親の急死によって家業を継ぐ展開は父親の死で葬儀屋を継いだTBS系木曜ドラマ『最高の人生の終り方〜エンディングプランナー〜』と共通する。これまで遠ざかっていた家業を継ぐことで主人公が成長する展開は、継げるような家業がなければ成長するきっかけも得られない格差社会の閉塞感を象徴する。
 それでも『ハングリー!』は相対的には自立的である。英介の父親が麻生時男(稲垣吾郎)にレストランの経営権をだまし取られたため、「le petit chou」は倉庫を改装してゼロからの出発となった。従業員はロックバンドのメンバーであり、ドラマではロックのテイストを色濃く出している。

 『ハングリー!』では英介と恋人の橘まりあ(国仲涼子)、英介に惚れた大楠千絵(瀧本美織)の三角関係になっている。まりあは英介と相思相愛の恋人であったが、英介がレストランを始めたことで心の溝が広がっていく。千絵は大学の農学部に在学中の農家の娘で、英介との第一印象は最悪であったものの、英介の料理に心を奪われ、英介に惹かれていく。
 まりあと千絵は対照的である。まりあはオシャレでスタイリッシュな美人OLである。しかし、性格は共感を得にくい。まりあは英介が飲食店を開業したことに不満で「レストランは恋人が働くところではなく、食べに行くところ」と言い放つ。
 まるでミュージシャン志望の年下の恋人をアクセサリー感覚で欲しいだけのように見えてしまう。まりあを演じる国仲は2011年放送の月9ドラマ『幸せになろうよ』でも自分が振った元彼に会いに行くという視聴者が突っ込みたくなるような女性を演じた。
 これに対して千絵は農作業に精を出す化粧っ気のない存在である。美人度は、まりあが勝るように演出しているが、それが逆に新鮮な魅力を出している。『美男ですね』での瀧本の男装が男性に見えるかという点では議論が分かれるが、少なくともボーイッシュな魅力はあった。お洒落をしないことによる素の女性の魅力は千絵にも継承されている。
 千絵の恋心は初々しい。この点も、まりあと比べて感情移入の対象としては好ポイントであるが、英介からは全く相手にされていない。ところが、第4話で英介とまりあの関係に大きなヒビが入り、千絵が入り込む可能性が生まれた。
 主人公の恋愛対象が移る予感はTBS系ドラマ『恋愛ニート〜忘れた恋のはじめ方』とも共通する。主人公の木下凛(仲間由紀恵)と槙野駿平(永山絢斗)、松本直哉(佐々木蔵之介)の三角関係が展開されたが、駿平が大きくリードしていた。ところが、2月3日放送の第3話「年上女の落ちる穴」で急展開する。

 『ハングリー!』の瀧本も『恋愛ニート』の佐々木もキャスティング上は二番手であり、主人公の恋の相手役が順当である。これまでは三番手のようなポジションであったが、新たな主人公の恋の相手になる新展開に注目である。

(林田力)

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