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コンピューターゲームの20世紀 第18回…『マインドシーカー』

<電波な会話がウリの超能力開発ゲーム>
 ゲームには様々なジャンルがあるが、「超能力開発ゲーム」というのは、この『マインドシーカー』以外記憶にない。監修はエスパー清田こと清田益章。かつて「スプーン曲げ少年」としてテレビに多数出演し一躍人気者となったが、2006年に大麻取締法違反容疑で逮捕された、あのエスパー清田のことだ。
 さてこのゲーム。一見するとごくありふれたテキストアドベンチャーにも思われるのだが、あくまでも超能力の開発が目的である。街の人々に話しかけたところで何かいい情報を貰えるわけでもなく、「(公園の)噴水の水を上げてください」とか、「次に私が出すものを予知してください」など、非日常的な会話が延々と繰り返され気味が悪い。というのもこのゲーム、街全体がエスパー研究所になっており、今なら間違いなく事業仕分け対象だ。ちなみに当のエスパー清田も、
 「1993年ごろ、かなりの数のエスパーが出現する」
 「2013年ごろ、超能力と科学が一体になる」
 などと怪電波を飛ばしまくる。

<潜在意識の中に眠るサイキックパワーを引き出せ!>
 本作は街を自由に散策できるようになれば、ほんの少し(1ミリ以下)だけ楽しさが広がるのだが、大半の人がここに行き着くまでに諦めてしまう。何故なら、街へ出るためにはエスパー清田からエスパーであると認められなければならないからにほかならない。認められるまでは「超能力開発センター(サイキックスクール)」に監禁され、半ば強制的にトレーニングを強いられる。その内容がとにかく酷い。
 「5枚のカードのうち、伏せられたカードの種類を言い当てる」(透視)
 「5つのランプのうち、どれが点灯するか答える」(予知)
 「念力を働かせランプを点灯させる」(念力)
 つまるとことプレイヤーに求められるのは“運”であり、結局は確率の問題。たとえエスパー清田本人でも、数百万回プレイを重ねれば、結果は別の一般人と同じになってしまうだろう。もっとも、このゲームの開発に清田氏本人がどの程度まで関わっているのかは不明だが。
 さて、無事サイキックスクールを卒業した後は晴れて自由の身だ。サイキックシティー内で様々な人々と出会い、前述の「噴水上げ」や「予知」などをこなして己のPSI(経験値のようなもの)を高めていくことになる。このPSI値が一定数たまればレベルアップ。そしてあるレベルにまで到達すると最終試練のフラグが立つ仕組みとなっているのだが、これがひと筋縄ではいかない。突発的に発生するイベントに失敗するとPSIを没収されてしまうのである。もちろんこのイベントも結局は“運”だ。
 そういえば以前、とある地下カジノに潜入取材を試みたことがあるのだが、そこで使われていたのが本作だったのには衝撃だった。張り紙には、
 「ノルマ達成で5倍返し」
 とあり、要するにこれは、本作の透視トレーニングを用いたギャンブルなのであった。これぞまさしくカイジの世界。帝愛グループも真っ青の新感覚ギャンブルである。しかし取材中に挑戦する者はひとりもおらず、1週間後に再度訪ねてみると既に撤去されていた。店長(すでに逮捕)曰く「遊びでやってみたけど誰も挑戦しなかった」と苦笑い。
 こうして、地下カジノにも愛想をつかされた『マインドシーカー』は伝説のクソゲーとして人々から愛され、今でも多くのエスパーたちが日々、“宇宙意識体”ゼネフとの交信を試みているのである。(内田@ゲイム脳)

(C)1989 NAMCO LTD. ALL RIGHTS RESERVED.

DATA
発売日…1989年4月18日
メーカー…ナムコ
ハード…ファミコン
ジャンル…超能力開発ゲーム

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