思わず鼠か何かかと思った母親は、カメラを回したまま駆け抜けていった何かを追っていったが、その時にはすでに影も形も無くなっていた。しかし、何かが消えたと思われるところには悪臭が立ち込めていたという。改めて母親がその生物の正体を確かめるべく、動画を再生してみたところ、なんとも見事なフォームで走り去る「小さな人間」にしか見えない生き物が写っていた…。
ちなみに、この動画に出てくる小人があまりにも綺麗なフォームで全力疾走しているため、CGや合成を疑う声もあったが、母親にはそういった動画を作成する技術がないこと、また 走り抜ける小人は戸口からの光に照らされ影がタイルに映っているのだが、この影や光の当たり方が自然なため、本当に動いている物体を捉えたとしか考えられない、という見方もある。
世界中を驚かせたこの動画だが、実はアルゼンチンをはじめ南米には昔から小人の伝説が数多く残っており、現代でも動画や写真、更には小人が実在したとしか思えないような「物証」まで発見されているのだ。
有名なものがアタカマ・ヒューマノイドだ。2003年にチリのアタカマ砂漠にて発見された体長15センチほどのミイラは、人間そっくりながらも異様に縦に長く伸びた頭に異様に細い体は、まるで宇宙人のミイラではないかと言われるほどだった。現在では研究の結果、胎児とほぼ同じサイズで生まれ、そのまま大きさが成長することなく数年生きたれっきとした人間であったことが判明している。これは突然変異の一種ではないかと見られている。
このアタカマ・ヒューマノイドに酷似した「小人のミイラ」は南米では時折出土することがあるようで、世界中の風習や奇習を調査、コレクションしていたアメリカの漫画家ロバート・リプリー氏もアタカマ砂漠近郊で同様の小人のミイラを発見、「アッタ・ボーイ」と名付け所有していたという(画像参照)。
このように、南米では昔から小人の伝説や物証ともいうべき物が多数存在している。 もしかすると、我々の前に本物の小人が姿を表す日もそう遠くはないのかも知れない。
文:和田大輔 取材:山口敏太郎事務所