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西調布で行われた「秋の婚活大作戦!」10月3日頑固プロレスでは何が起こったのか?

注:あくまでもこの記事は「頑固プロレス」大会の記事であります。

 一部の熱狂的ファンの間で盛り上がっている頑固プロレス。9月に行われた大会では国際プロレスの鶴見五郎が参戦し、多くの観客を集めた。今回の題名である「秋の婚活大作戦!」は別にGMの大久保一樹が婚活を始めたという訳ではなく、『婚活』というキーワードを使うと注目度が上がるというデータを取り込んだのであった。だが期待に反して観客動員は通常の頑固プロレスに戻ってしまっていた…。

 第1試合、マスクとリングネーム『ポンド』を賭けて対戦したヤマダマンポンドと北原スーパースター。9月大会の試合でいきなりスーパースターが乱入し、試合をぶち壊してしまった所から両者の因縁は始まる。
 入場時、何故かさえない表情でリングに向かうヤマダ。スーパースターの入場を待っていると、いきなり背後からヤマダに襲い掛かるスーパースター。場外戦でペースを掴み、リング内にヤマダを戻すと踏みつけてポーズを決める。「立って来い」と挑発するスーパースターだが、その余裕が逆に不幸を招く結果に。得意の標識攻撃でスーパースターの頭部を殴打し、コーナーに詰めたスーパースターの腹部目掛けて低空ドロップキック。勢いのままスーパースターのマスクを剥ぎ取ろうとするが、隙を作ってしまいスーパースターに丸め込まれる。
 優勢に立ったスーパースター、ヤマダがロープに手を伸ばすと一人のマスクマンがリングに駆け込んできた。マスクマンはスーパースターにいきなりスピアを叩き込む。そこから怒濤の攻撃を続けたヤマダがデッドスノウからの片エビ固めでフォール勝ち。マッドマンポンドから貰った『ポンド』のリングネームを守り抜いた。
 敗れたスーパースターのマスクを剥ぐと、中から現れたのは頑固プロレスのサイクロン北原だった! これには館内も、そしてヤマダも驚きの表情。ヤマダは今後も謎のマスクマン(オクタゴン風)と一緒に『頑固反逆同盟』を組み、頑固プロレスのリングに上がり続ける事を表明した。

 第2試合、参戦予定であった澤宗紀が負傷により欠場。レフェリーのアイアンマン西田がtwitter上で参戦希望を呼びかけるという異例の募集に応じた代打選手はドラゴンソルジャーLAW(DSL)であった。そして前・IJ王者であるタイガーシャークが頑固プロレス初参戦という注目度の高いカードとなった。
 丁度1年前、師匠である剛竜馬さんが他界され奮起した松崎和彦。シャークのキレの良いキックや入道の引きの強さに苦戦。パートナーのDSLも翻弄されてしまい苦しい戦いが展開される。DSLはどちらかといえばローカルインディー団体を主戦場としているレスラー。他の三人に比べて格は一枚も二枚も下がってしまう。それでも掴んだチャンスを生かさなければ今後に繋がらない。必死になってシャーク、入道に食らい付いていくDSL。そんなDSLに対して松崎もコーナーから声を飛ばす。噛み合わない展開も見られた松崎&DSL組であったが、奮起した松崎がジャンピング・ネックブリーカーを連発。最後は強烈な一発を入道に叩き込んでピンフォール勝ちをスコア。試合後はDSLと一緒に拳を突き上げて「ショアッ!」天国にいる剛さんに勝利をプレゼントした。

 第3試合、これまた出場予定であったキャプチャーインターナショナルのジョータが欠場し、代打として夜桜組のSEIKENが送り込まれた頑固コロシアムルールでの一戦。対戦相手は昨晩の『阿佐ヶ谷ビー・プロレス』、そして当日昼のユニオンに参戦している矢野啓太。“革命道化王子”の異名の如く、ピエロのペイントを施しての入場となった。
 この姿にSEIKENは「ふざけているんじゃないのか?」とばかりに詰め寄るシーンも。しかし試合が始まると両者とも本気モードに。ダウンとエスケープが合計で3回までしか許されない頑固コロシアムルール。SEIKENの打撃を掻い潜ってするすると絡みつきサブミッションを極める矢野にSEIKENは苦戦する。しかし先に矢野からエスケープを奪う。
 矢野がヨーロピアンヘッドロックからグラウンドに誘えば、SEIKENは低空ブレーンバスターから腕を極めていく。徐々に矢野のペースに慣れたのか、SEIKENは強烈なミドルキックで矢野からダウンを奪う。残りポイントが両者共に1となった終盤戦、矢野は強烈なエルボースマッシュからサイド・スープレックス。すかさずカールシックルに繋いでSEIKENから一本勝ちを取ってみせた。
 試合後矢野はマイクを握り、「頑固プロレスってこんなに面白かったんですね」とアピール。まる一日に渡って行われた三連戦、特にSEIKEN戦は「完全燃焼できた戦い」と綴っている。満足のいく戦いができたのであろう。

 メインイベントでは大久保一樹とグラップリングマシンが一騎打ち。増殖を続けるグラップリングマシンは6人目であるとか。コールが終わると同時に大久保に襲い掛かるマシン。場外で大久保を引きずりまわし、まずは自分のペースに持ち込む。大型の6号はリングに戻っても大久保に体格を利した攻撃を加えていく。大久保もキックやアキレス腱固めで反撃するが、逆にマシンの足攻撃に苦しむ。ガッチリと極まる足四の字固めに大久保の表情が苦しみに満ちていく。スタンドに戻すと串刺しラリアットからDDT、対角線を走りこんでのニードロップと繋いでいく。
 大久保はスリーパーからのチキンウイング・フェースロックで反撃を開始する。ロープに逃げられそうになるとチキンウイング・アームロック。顔面を掻き毟ってからのラリアットで対抗したマシンだったが、倒れても下からグラウンドでマシンを攻める大久保。最後はキックの連打から、鶴見五郎から受け継いだ「ゴロースープレックス」一発でマシンをフォール。試合後は対戦予定であった2号もリングサイドに姿を現し、再戦をアピールして去って行ったマシン軍。

 全試合終了後、松崎を呼び込んで天国の剛さんにテンカウントゴングが打ち鳴らされる。ハッピーエンドで終わるかと思われたその矢先、謎の「ジャングル親父」がどこからか乱入し、大久保を急襲。そのまま会場内を暴れ回り、いつの間にか姿を消していた。最後の最後に謎を残し、『秋の婚活大作戦!』はその幕を閉じた。

 前半戦の「プロレスチックな戦い」と後半戦の「格闘技系の色が強いプロレス」の融合。頑固プロレスの魅力とはそこにもあると思われる。だがどの試合でも出場する選手は対応できるという特性を持っている。特にどちらのスタイルでも好試合を見せる事が可能と思われるタイガーシャークの出場は、頑固プロレスにとって明るい材料ではないだろうか。参戦しチャンスを掴んだDSLにも期待が込められる。今後も連続参戦する事が可能になれば、自ら道も開けて来るだろう。様々な道を切り開く事が可能であるという希望を持つ事ができる頑固プロレス。謎ばかりではない。
 「頑固が元気になる事で、プロレス界全体が元気になればいいんですよ。」試合後アイアンマン西田レフェリーが語っていた一言に、彼らのプロレスに対する情熱が込められていると感じさせるのであった。

Office S.A.D. 征木大智(まさき・だいち)

◆頑固プロレス『秋の婚活大作戦!』
2010年10月3日(日) 東京・調布『西調布格闘技アリーナ(U-FILE調布)』(観衆48名)

<メインイベント シングルマッチ60分1本勝負>
○大久保一樹(12分31秒 片エビ固め)●グラップリングマシン ※ゴロースープレックス

<セミファイナル 頑固コロシアムルール15分1本勝負>
○矢野啓太【格闘探偵団バトラーツ】(9分39秒 カールシックル)●SEIKEN【夜桜組】
※両者にポイント3を付与するロストポイント制を採用。矢野【D1 E1】 SEIKEN【D0E2】

<第2試合 タッグマッチ30分1本勝負>
○松崎和彦&ドラゴンソルジャーLAW【「め」組】(15分33秒 体固め)タイガーシャーク【リアルジャパン】&●入道【ピンクタイガーモンスター軍】 ※ジャンピング・ネックブリーカードロップ

<第1試合 マスカラ・コントラ・ポンド(マスク剥ぎ及びポンド剥奪マッチ)時間無制限1本勝負>
○ヤマダマンポンド(6分05秒 片エビ固め)●北原スーパースター
※デッドスノウ 北原スーパースターの正体は頑固プロレスの若手サイクロン北原
(本名北原憲昭・神奈川県川崎市出身・28歳)。

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