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男と女の官能事件簿 見栄だけのイケメンに殺されたセレブ美人妻(2)

 広島市南区に住む主婦で、医師の妻である岸本早苗さんが行方不明となり、その直後に遺体で発見された事件で、彼女の携帯電話を持ち歩いていた自称・警備員の根本政文が警察に逮捕された。 
  
 その後の警察の取り調べで、根本は早苗さんの実家に母親に携帯メールで現金を要求したこと、そして早苗さんの殺害も自供した。
 さらに、根本は早苗さんとツーショットダイヤルで知り合い、事件の起きる数か月から交際していたこともわかった。
 早苗さんは呉市内の県立高校に通う頃から成績優秀で、誰もが知る都内の有名私立大学に進学した。身長約165センチのスリムでスタイルもよい美人で、文字通りの才色兼備。大学卒業後は地元に戻って、大学病院に勤務する医師と結婚。一人娘も授かる。住居も広島市内の高級マンションに住んでいた。
 立ち居振る舞いも上品で、しかも普段はジーンズにTシャツで買い物に出かけるというように、過度な派手さはなかったという。本当に意味でのセレブと呼べるような、心身ともに余裕ある生活を送っていたようだ。
 そして、娘が小学校に通うようになると、時間が空いたためか市内にある製鉄機械メーカーに派遣社員として勤めに出るようになる。
 ところが、事件の起きた年の春頃から、ツーショットダイヤルで根本と知り合ったらしい。
 なぜ早苗さんがツーショットダイヤルなどを利用したのかは不明だ。派遣の仕事で金銭的な余裕ができたからか、外に働きに出たためにいろいろな欲求が生じたからか、それとも何か別の刺激を求めたからなのか、すべては憶測の域を出ることはない。

 一方、根本は呉市内の県立工業高校から、自動車整備の専門学校に進学する。卒業後は、自動車関係の会社やガソリンスタンドなどで勤務。勤務態度はまじめで欠勤もなかったとしいうが、いずれもあまり長続きしなかったらしい。
 そして、事件当時は警備員と名乗っていたものの、実際にはアルバイト程度しかしておらず、ほとんど無職状態だったという。
 その根本だが、身長が180センチで、しかもなかなかのルックス、いわゆるイケメンとして女性には非常にモテたといわれている。
 その10歳も年下のイケメンと、セレブ生活の早苗さんは、出会ってから少なくとも3〜4か月は交際を続けていたらしい。(つづく)

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