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西成シャブ地帯

 木佐貫真照氏の著書である〈実録 シャブ屋〉は面白い本だが、「それより面白い話をたくさん知ってますよ」という男がいる。
 2008年の西成での大規模摘発に深く関与していた、というA氏(仮称)だ。
 今回、簡単に西成事情を聞いてみよう。

 −−売買は、会社組織なのでしょうか?

 A氏(以下、略。)「はい、我々は西成では一番売れる場所である太子の交差点の横、チンチン電車沿いの道を縄張りにしていました。うちのシステムとしては、『社長』がいてその下に『事務所』と呼ばれる金銭管理及び品物の管理をする部門があり、『現場』と呼ばれる末端の売り子に密売をさせるというシステムです」

 −−あなたの立場、役割は?

 「私は、トップの直接の幹部です。ただ仕事内容は、自身の会社の商品をこの事務所から買い受ける形でさらなる子会社を運営していました。社長の元へシャブを売ったお金を届けたり商品の仕入れに行ったりというところが主な会社内の仕事でした。表面上は別の組織として運営されていたのです」

 現在はリタイアしたというA氏だが、危ない目には遭わなかったのか。

 「西成で商売をしていれば、身内に騙されたり周りの妨害によって商売が出来なくなったりするのは必然です(笑)。それだけではなく、この辺りはかなり可笑しな人間が多く、シャブ中の人間の欲望剥き出しのところや騙してでも薬を欲しがったりするところは、ある意味追われる以上に怖いですね」

 取材現場では、取引以前の売買人同士の会話は意外にあっさり行われていた。また普通の大学生風がうろうろしているのだが、こちらを警戒する眼光の鋭さたるや、尋常ではなかった。

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