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永田町血風録 “小沢不要論”を渡部最高顧問が一蹴

 無所属の新人5氏が争った千葉県知事選は、3月29日に投開票され脱政党を旗頭にした森田健作が初当選した。

 森田は自民党県議の約半数の支援を受けたものの「政党のためでなく県民のための政治」を掲げ、圧倒的な票数で当選した。しかし、その後、自民党の政党支部「自民党東京都衆院選挙区第2支部」の代表を現在も務め、この支部が受けた企業献金の一部を森田の政治資金管理団体に寄付していたことがわかった。
 民主党の鳩山由紀夫幹事長はこの選挙結果を受けて、「千葉県知事選と小沢一郎代表の進退は無関係」と言い、石井一副代表も「選挙結果は謙虚に受け止めるが、小沢の進退を結びつけるのはこじつけだ」と語っていた。
 この千葉県知事選では、民主党は社民党、国民新党、新党日本とともに吉田平候補を推した。前回の知事選で森田を破った堂本暁子のように「勝てる」と信じていたのか誰ひとり、吉田の支持を訴えなかった。
 「堂本は吉田の応援を頼んだのに、何もしてくれなかったことにショックを受けていた。“黒い霧”に包まれている中央政界より、地方は元気があって真っ白なのがいい。森田は利口だよ」と、ある永田町関係者の言葉は説得力がある。

 真っ白とはいえない民主党。小沢が代表をしているうちは、これからの選挙はままならないのではないか。
 だからなのだろう。民主党の小宮山洋子は「小沢さんが辞めてくれないと、来たる選挙は苦しい」と辞任するように詰め寄った。しかし、最高顧問の渡部恒三は「みんなで小沢を支えていかなければいけない」と一蹴した。
 「なんとなく、みんながワッと集まって集団を作っただけなのが民主党。小沢を支持したわけではない」と言う国会議員も多い。
 千葉県知事選で吉田サイドが「小沢と一枚岩でいこう」と申し入れても、「別に小沢でなくてもいいし、小沢のために選挙をする必要もない」と冷めた議員も多かったと言う。
 そして、自民党だが一枚岩であろうはずがない。「政治とカネ」で不祥事が起きているし、首相の麻生太郎もまとめ切れていない。
 高速道路の通行料金1000円で国民も多少は自民党に宗旨替えしたようだが、選挙で過半数を取れる保証はない。
 「民主党があの体たらくだから、仕方なしに自民党」といった保守層はいる。北朝鮮がミサイル(?)を打ち上げたために、国民が一丸となる可能性もなくはない。
 共産党や社民党はいつまでも錦の御旗のように憲法を守れ、と言っているようでは、世の中から取り残されてしまう。
 世の中の動きに敏感でなければ務まらないのが政治家。しかし、それ以上に国民は敏感であることも忘れてはいけない。(文中敬称略)

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