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大丸にも影響か 顧客ぶんぶり合いが激化する大阪駅前百貨店戦争

 2011年5月のJR大阪駅・大阪ステーションシティの開業に始まった“大阪駅百貨店戦争”が新しい局面を迎えた。1月21日、『JR大阪三越伊勢丹』が売り場の大幅縮小を発表したからだ。同店は今夏から全面改装に入り、隣接する専門店街『ルクア』と一体化した形を目指すというが、事実上の撤退に等しい。
 「JR大阪・梅田駅周辺には、百貨店だけで4店(阪急・阪神・大丸・三越伊勢丹)、大型商業施設(ヨドバシカメラ、ルクア、グランフロント大阪)を含めると7カ所がしのぎを削り、誰が見てもオーバーストア状態。そのため昨今は、どこが最初に脱落するかに注目が集まっていました」(流通ライター)

 その中で、ついに『三越伊勢丹』が“決断”したというわけだ。
 『三越伊勢丹』は高級感を全面に出し、大阪駅ビルの新しい顔として華々しくオープンした。しかし、肝心の売り上げは低迷が続き、'12年度の売上高は303億円と、ライバルの『阪急うめだ本店』(1446億円)、『阪神梅田本店』(892億円)にはるかに及ばない。
 「結局、三越伊勢丹の高級イメージが、大阪・梅田には馴染まなかったということでしょ。普通の買い物なら阪神の方が気楽やしね。三越いうだけで、何か敷居が高い感じがします」(豊中市在住の主婦)

 その余波は、同じく売り上げが伸び悩む『大丸梅田』をも襲い「改装の検討に入った」(関係者)という話も聞こえてくるほどで、堅調に伸びているのは若者向けを中心とした専門店街『ルクア』のみ。ただし、その『ルクア』も喜んでばかりはいられないという。
 「昨年新たにオープンし、北梅田再開発の期待を担う大型専門店街『グランフロント大阪』が強力なライバルとして立ちはだかっている。“広すぎて意外と不便”“安い店が少ない”などの不評を跳ねのけ、順調に売り上げを伸ばしていますからね。今後の注目は百貨店対専門店街から、専門店街同士の戦いに移るでしょう」(前出・流通ライター)

 最後に笑うのはどこか。

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