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「隠し球」はいない!? 本番直前2カ月前 12球団ドラフト情報 中日編

 昨年の1、2位は「近未来を見越して」の指名となった。1位の大野雄大は素質こそピカイチだが、故障を抱えてのプロ入りとなった。「ピッチングフォームの悪癖が故障の遠因」とのことで、一軍デビューまで少し時間が掛かるかもしれない。2位・吉川大幾は潜在能力の高さでも『特A』だが、高卒内野手がいきなり一軍に定着するほど、プロの世界は甘くない。09年に岡田俊哉(1位)、小川龍也(2位)の高卒左腕を指名しており、中日は中・長期ビジョンを立ってドラフトに臨んでいるようだ。しかし、今年は「大学生・社会人の指名」がポイントになる。

 主砲・和田一浩は来季40歳、守りの要・谷繁元信は今年12月に41歳となる。鉄壁の二遊間コンビ・荒井雅博(34)と井端弘和(35)にも一時期ほどの輝きはない。投手も補強しなければならない…。05年高校生D1位・平田良介、06年高校生D1位・堂上直倫などの中堅選手も自信をつけているが、今ドラフトでは高齢化したレギュラー陣を脅かす即戦力が欲しい。
 まず投手だが、巨人・原監督と甥っ子・菅野智之(東海大)の関係に割って入る覚悟もあるという。同時に、左腕・中後悠平投手(近畿大)に対しても密着調査を続けてきた。
 中後投手はサイドスロー気味のスリークウォーターで、スライダー、カーブだけで何種類かを投げ分けているという。『変則投手』として紹介されることも多いが、2年生春に10試合中9試合43イニングに登板。3年生時の大学選手権で完投したように(11奪三振)、長いイニングも投げられる。左の先発投手を探している中日にとって、「藤岡(貴裕=東洋大)か、中後のどちらか1人でも!」と思っているのではないだろうか。
 谷繁の後継者を急ぐのなら、小林誠司捕手(同志社)だろう。どの球団も小林捕手を高く評価している。本気で狙うなら、指名順位を読み合う情報・心理戦に勝利しなければならない。即戦力を欲している情報とは矛盾するが、高橋周平内野手(東海大甲府)を1位指名する可能性も高い。中田宗男スカウト部長も直接視察して、「体格が違う!」と絶賛したそうだ。スカウトが体格の話をするときは「惚れ込んだ」と見てまず間違いない。

 関東地区を担当する石井昭男スカウトは辻孟彦投手(日体大)について、「岩隈に似ている」(春季リーグ戦中)とコメントしていた。また、別スカウトが社会人野球の技巧派左腕・海田智行(日本生命)を追い掛けているとも聞いている。例年以上に、中日スカウトの動きが激しい。今年もドラフト会議当日まで1位選手が決まらないのではないだろうか。(スポーツライター・飯山満)

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