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異色新人がエリート同期生を出し抜く!? 広島二次キャンプは「たまらんわな〜」

 異端児の一軍デビューはむしろ近いのではないだろうか。

 去る2月15日、広島ナインが沖縄での一次キャンプを終え、二次キャンプ地となる宮崎県・日南に向かった。この移動と同時に、一、二軍選手の一部入れ換えが行われた。野村謙二郎監督はドライチの福井優也(23=早大)を含む5人の新人投手を一軍キャンプに帯同させた。案の定と言うべきか、二次キャンプに付いて行けず、二軍落ちを告げられた新人投手は2人…。4位・金丸将也(23=東海理化)と“異端児”弦本悠希(21=独立L徳島)である。
 しかし、弦本に関しては「懲罰」的な意味合いもあるらしく、「ペナントレース序盤戦で一軍デビューするのではないか」との情報も聞かれた。

 弦本が自身のブログで「鬱に入りかけの僕です-省略-(夜は)ほんますることないし、どこも行くとこないし、もうしょーもな過ぎるわ! しかも練習もきつなって行くし、たまらんわな」(原文ママ)と、チーム批判とも取れる内容を展開し、球団フロントから叱責されたのは、既報通り。本人も自覚が足らなかったことを深く反省していた(ブログは閉鎖)。
 「もう1つの問題は、そのあとです」(球界関係者)
 謝罪後の10日、弦本はフリー打撃に登板し、約30球を投げたところで強制降板させられた。ストライクが入らなかったのである。「ブログ騒動による動揺」と失笑され、本人もかなり落ち込んでいた。
 ライバル球団偵察部隊の1人がこう言う。
 「弦本は高校時代からチェックされていた好投手です。高校、大学(中退)、徳島時代に逆上ってみても、制球難で自滅したことはなかったと記憶しています。初めてのキャンプで疲れているのかな…。ブログの影響? マウンド度胸の良い投手だと思っていたけど、その通りだとしたら、案外、打たれ弱い一面もあるみたいだね」

 弦本がプロ野球スカウト陣を唸らせたのは、高校生活最後の夏(生光学園)。徳島県大会準決勝でその年の甲子園出場を果たす徳島商高と対戦し、延長13回にも及ぶ死闘を繰り広げた。大阪商業大学に進んだが、長時間に渡る練習スタイルが合わず、1年生途中で中退。四国・九州アイランドリーグ(当時)の入団テストを受け、徳島インディゴソックスで2シーズンを投げ、昨秋のドラフト会議で広島に指名された。指名順位は7位と低いが、「1年目から一軍で投げられる力を持っている」というのが、当時の評価だった。
 「徳島時代は運送業のバイトもしたって聞いてるけど。メンタル面の強さは経歴にも表れています。プロの体力、気持ちの切り替えができれば一軍に上がってきますよ」(前出・同)

 弦本に期待しなければならない理由はほかにもある。即戦力、それも先発ローテーション入りを前提に1位指名した福井が、かなり出遅れているのである。福井自身も「調整の遅れ」は認めていたが、二次キャンプに突入した今もマイペースを崩さない。「一向に慌てない調整方法」について、「すでに『自分』を持っている」と評する声もあるが、「前半戦を棒に振る」と危惧する向きも強い。
 この福井の一軍キャンプ残留について、大野豊・投手チーフコーチは「長い眼で見ようということもあるし…」と言うに止まった(14日)。
 「福井は自主トレ中から調整のピッチを上げようとせず、キャンプに入ってからも練習メニューを変更した日がありました。慌てないということは自分なりの予定・計画があるんでしょう。でも、新人のキャンプには『鍛える』の意味合いもあるのに、それができないとなると…」(前出・関係者)

 オフの練習不足はともかく、キャンプイン直後に痛めた『左太股裏の張り』は重症なのかもしれない。福井のスロー調整がさらに長引けば、代わって一軍に昇格される投手は誰か? 弦本を挙げる声も多く聞かれた。フリー打撃での制球難がブログの後遺症だとすれば、一刻も早く忘れるべきである。

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