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2017年キャンプ・オープン戦リポート 新加入選手は「戦力」になるか?(巨人)

 山口俊、森福允彦、陽岱鋼、吉川光夫、前マリナーズのアルキメデス・カミネロ、元楽天のケーシー・マギー…。ここに大学屈指の好遊撃手・吉川尚輝、2年目のルイス・クルーズ、ギャレット・ジョーンズも絡んでくる。阿部慎之助や村田修一といったベテランも健在だ。一軍登録できる外国人選手の人数枠にしても、マイコラス、マシソンもいる。飽和状態の戦力をどう使いこなすかがポイントとなる。

 投手陣のカギを握るのは、田口麗斗ではないだろうか。エース菅野はWBCに選出されている。WBC決勝は3月22日(現地時間)で、ペナントレース開幕戦は同31日だから、WBC使用球とNPB公認球の違和感や疲労度を考えれば、菅野はローテーションを一回外れる。いや、長いペナントレースを考えれば、無理をさせるべきではない。その菅野に代わって、開幕投手という“球団の顔”を、ベテランの内海、マイコラス、移籍の吉川、山口俊ではなく、生え抜きの田口が勝ち取り、2戦目以降に彼らが出てくれば、「大型補強は投手不足を補うためのものだったんだ」と、ファンの印象も変わっていくはずだ。

 その田口がフリー打撃に登板したのは2月6日。坂本勇人、阿部を相手に40球ほどを投げた。この時期、「投高打低」になるため、差し引いて見なければならないが、ヒット性の当たりは少なかった。素人判断だが、低めのボールにまだ伸びがない。スロー調整なのか? 「ベテランや外国人、移籍組でもなく、生え抜きの自分が!」の闘志を見せてくれれば…。

 救援陣だが、左腕・森福は順調に仕上がっていたが、問題は、カミネロだ。たしかに真っ直ぐは速い。だが、ヘンなクセもあった。フリー打撃登板では全てセットポジションだったが、左足のつま先で2、3度地面を小さく突いてから、振りかぶるのだ。振りかぶって静止するまで三塁方向を向いていて、左足を挙げてから捕手の方を見る。しかも、左足は常に高く挙げられていた。「制球難」と伝えられていたが、日本式の細かいクイック、牽制もできないのではないだろうか。カミネロは走者を置いた場面では怖くて使えない。使うのなら、イニングの頭からだ。澤村が今年もピリッとしなければ、森福のクローザーもあり得るだろう。

 期待が持てそうなのは、柿澤貴裕と石川慎吾だ。柿澤は昨年末、楽天との交換トレードでやってきた。守備はフツーだが、バットスイングも速く、右中間の守備定位置付近まで運ばれた打球は失速しないでフェンスに届いていた。石川も日本ハムからやってきたが、吉川ばかりが注目されていた。しかし、石川は“お買い得”だったかもしれない。フリー打撃でスタンド・インする打球の放物線はホームランバッター特有の高さがあり、右方向の打球にも勢いがある。外野守備を見る限りでは足も速く、強肩だ。柿澤は左の代打として、石川は守備固めと代走でも使える。将来の大砲候補・岡本和真にしてもそうだが、伸びしろの大きい若手をスタメンで使ってやれないのが、今年の巨人だ。「もったいない」の言葉をファンは連呼するのではないだろうか。

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