ここにきて同問題に猛反発してきた公明党は、連立離脱への怯えから行使容認に舵を切ったものの、いまだ反対派は国民の5割に達する勢い。その厳重な警護ぶりは「暴漢対策」と伝えられてきたが、実は別の理由が存在することが本誌の取材で判明したのだ。
公安関係者がこう明かす。
「集団的自衛権の行使容認問題は国を二分する問題だけに、暴漢対策も嘘ではないが、実はこの5月に米CIA筋から『中国政府が安倍首相の暗殺計画を企てている可能性がある』『警護レベルを上げろ!』との警告が寄せられたのです。それによればここ最近、習近平国家主席が側近に、『とにかく、どんな手を使っても安倍を潰せ!』『安倍さえいなくなれば、日本の政治家で骨のある奴はいない。尖閣が中国の確信的利益になる』と指示したという。これを受けて警察庁や警視庁が、警備レベルを上げたのです」
なんとも物騒な話だが、この公安関係者によればCIA筋からの情報には、さらに恐ろしい未確認情報も含まれていたという。
「4月に入り、安倍首相が公邸に住みたがらないことに注目した習近平国家主席が、東京・富ヶ谷の私邸に関する情報を入手するよう側近に指示したともいわれる。これが本当なら、まさに暗殺指令が下されたも同然で、官邸も警戒を強めているのです」(前同)
実際、防衛省関係者によれば「この習主席の極秘指令情報が発端となり、今では中国軍部の特殊部隊、空軍、武装警察などにも不穏な動きが見え始めている」という。
その最たるものは、5月24日と6月11日に東シナ海上空で起きた中国軍機による自衛隊機への異常接近だが、このほかにも中国国内では不穏な動きが絶えないのだ。
外務省関係者が言う。
「その筆頭が、中国軍特殊部隊の活発な活動ぶりなのです。習主席は今年2月に、北京郊外にある武装警察学校内部に特殊部隊を組織していることを突如公表。自ら『タカ突撃隊』と命名したが、問題は新疆ウイグル地区の鎮圧が目的とされていた同部隊の能力が、これにとどまらなかったことなのです。部隊は警察学校内で民間人を装って爆弾テロを起こしたり、数百メートル先からターゲットを銃で仕留める訓練を受けており、OBが密かに工作活動を行っていることも明らかになってきた。これが原因でウイグル鎮圧は大義名分、尖閣や南シナ海問題で衝突する日本やベトナム首脳を脅かすのが、真の目的ではないかとの見方が強まっているのです」
ちなみに、習主席は「1000人規模」と伝えられる同部隊を4月に視察。自ら激励したほどの入れ込みようで、そこには“明らかな意図”が見受けられるともっぱらなのだ。