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今最も過激で面白い地上波「フリースタイルダンジョン」の舞台裏

 今最も過激で面白い地上波番組「フリースタイルダンジョン」(テレビ朝日)をご存知だろうか? 

 同番組は深夜枠(毎週火曜深夜1:26〜)ながら、ツイッターなどのSNSを中心に評判が拡散し、若者の間で人気が大爆発。高校や大学の構内ではサイファー(数人でフリースタイルを行う)を楽しむ男子学生が出現し、またHIPHOPに興味のなかった層だけでなく、いわゆる“オタク”と呼ばれるHIPHOPとは180度違う層からも支持を集めている。さらに学生時代にJAPANESE HIP HOPにハマっていた30代〜40代が、再びHIPHOPシーンに興味を持ち始め、親となった彼らと自身の子供が一緒に番組を楽しむという現象も起きている。当然、一般人だけでなく芸能界の中でも同番組にハマっている俳優や芸人が急増。性別や世代、そしてジャンルをも超えてブームを巻き起こしているが、なぜここまで人気を集めているのか、その真相を探る。

 同番組は、ラッパーたちがガチンコでフリースタイルバトルを繰り広げるリアルバウトショーで、2015年9月30日から放送がスタート。番組のオーガナイザーとしてJAPANESE HIP HOP界の大御所・Zeebra、進行ナレーションをUZIが務めている。

 番組の具体的な内容としては、チャレンジャーがモンスターと呼ばれる凄腕ラッパーたちと1人ずつフリースタイルバトルを行い、1人目に勝つと10万円、2人目は20万円、3人目は30万円、4人目は50万円、そして5人すべて勝ち抜くと100万円を獲得できるシステムを採用。チャレンジャーとモンスターのバトルは、いとうせいこうを筆頭に実力派ラッパーたちが審査を行う。

 しかし、チャレンジャーは簡単に賞金を獲得できるワケではない。当然、モンスターは猛者揃い。フリースタイルバトルの最高峰イベント「ULTIMATE MC BATTLE」で前人未到の3連覇を果たしたCreepy NutsのR-指定、フリースタイルバトルの甲子園「BAZOOKA 高校生RAP選手権」の第1回、第4回で優勝を果たしたT-PABLOW、プリンス オブ ヨコハマのサイプレス上野、「B BOY PARK 2002 MC BATTLE」で優勝を果たし、JAPANESE HIP HOP界のアンダーグラウンドシーンを牽引する“ミスター・フルボッコ”こと漢a.k.a GAMI、そしてSECOND SEASON(4月)にチャレンジャーからモンスターに昇格したCHICO CARLITOとDOTAMA、最後に“ラスボス”般若。

 今現在、般若まで辿り着いたのは焚巻と崇勲の2名だが、途中で敗れ去ったラッパーたちも凄まじかった。数々の名バトルが繰り広げられたが、特にR-指定vs DOTAMA、ACE(隠れモンスター)vs DOTAMAのバトルは、高評価を得ており、名バトルとして語り継がれている。

 リアルライブ編集部は、同番組の演出家・岡田純一氏を直撃。制作現場の人間たちは、この人気をどのように受け止めているのだろうか。

 「おかげさまで、ありがとうございます。最初は全然宣伝もできなくて、ライブ会場にチラシを置いたり、その程度だった。収録日が平日の夕方だったりするので、ライブ会場に観客が全然こなくて、本当にスカスカだった。ただ、放送を追うごとに観客動員数やツイッターでの反応、現場の熱量も上がってきていて、ありがたいです」と喜びを語った。

 4月からスタートしたSECOND SEASONからは、新木場・ageHaで収録を行っており、バージョンアップ。同番組は観覧募集に当選した観覧客を収容して収録している。「ライブ会場の規模が10倍ぐらいになったんで、ファーストシーズンと比べると比較的観覧には当たりやすいとは思いますが、応募がスタートすると1日3000件ぐらいあっという間に応募が集まるそうです。倍率は20ぐらいじゃないですか」と内情を明かした。

 番組制作に関しては、全面的にZeebraが監修している。「チャンレジャー、モンスター含め、Zeebraさんが決めています」と明かしたが、数多くのラッパーの中から、全員が納得出来る実力者を選ぶのは骨を折る仕事だ。「モンスターに選出されるハードルは相当高いと思います。だからモンスターを務めているラッパーたちは、なるべくしてなっていると思います。そこの人選での文句ってないので、みんな納得した上での人選。ただ、僕の中で“モンスター強すぎる説”があって、だから般若まで辿り着くチャレンジャーには熱狂しますよね」と心境を語った。

 1回の収録で3〜4時間撮影し、1か月分まとめ撮りするようだが、制作者側としてハラハラドキドキするシーンもあるという。「本当にガチでバトルしているので、ヤラセは一切ありません。挑戦者が1人目のモンスターにドンドン倒されちゃうと一瞬で終わっちゃうんです。モンスターに勝って欲しいなって思うんですけど、あんまり勝ちすぎちゃうと放送尺が足りなくなる。ガチ過ぎてドキドキしちゃんですよ。モンスターの皆さんはガチで勝負しているから、尺とか放送の都合は一切考えてない。それは当然のことなので、SECOND SEASONから挑戦者の枠を5名から6名に増やしました」と本音を吐露した。

 番組の最大の魅力は、何と言っても真剣勝負のラップバトル。ただ、ラッパー同士がガチンコでバトルしているため、時として放送できない言葉を吐き出すことがあり、その際にはコンプライアンス・通称“コンプラ”として言葉が伏せられる。現場レベルでは、どのように気をつけているのだろうか?

 「気を付けてっていうことだけをラッパーの方には伝えて、あとは現場で出ちゃったモノはしょうがないですよね。あとは漢さんに関しては、コンプラ気にし過ぎて本領を発揮できないっていう部分があったらしいんですけど、DOTAMAさんが挑戦者で出た時にコンプラ連発しまくってて、それみて『あぁ、別にいいんだ』って思ってくれたらしく。そしたら急にドーンって負け知らずになった。今までは左手で闘ってたような感じって言ってましたから、Zeebraさん、モンスターの皆さんも『本来の漢が帰ってきた!』って喜んでました。でもコンプラ厳しいですよね、できればコンプラ無しにはしたいんですけどね…」と葛藤を語った。

 また、同番組の注目すべきポイントは、テロップ表示だろう。ラップといえば、早口で何を言っているか聴き取れなかったり、スラングや独特な言い回しなどで表現するため、ラップ好きの人間でも一瞬では理解できない場合がある。しかし、同番組は丁寧にテロップを入れているため、視聴者にとっては、より簡単にラップを理解できるように配慮されている。

 「やっぱり自分はテレビの人間なんで、分かりやすくお茶の間に伝えたいというのが使命感。まぁ、ラップを聴き取るのは女性のADさんなんで、大変ですよね。聴いて書き起こしたモノをラッパーさん本人に送って、確認してもらって。修正あるところは修正してそれでテロップになっている。結構大仕事で、実はあそこが全てなんですよ」と内情を語った。

 今後の展望に関しては、「23時台のやっている枠ぐらいで、もうちょっと予算増やしていただいて、そうすれば見る人も増えるでしょうし」とコメントし、「やっぱり番組を通じて、HIPHOP文化が盛り上がって欲しいと思います。ラッパーの方もいろんな歌番組に出られるような感じになれば、自分が言うのもおこがましいですけど。お茶の間にもっと浸透していけばいいなとは思います」と目標を掲げた。

 最後に「モンスター、チャレンジャー両方なんですけど、番組の中で人間ドラマがあったりするので、そこも楽しんでもらいたい。それと、いつか100万円を手にする挑戦者が現れる日がくるかもしれないんで、ドキドキして待ってて欲しいです。それは僕も一切わからないことなんで!!」とファンへ伝えた。

 そして、17日放送の番組後半では、般若が「おーいKREVA!! ブルってんじゃねぇぞ、コノヤロー!!! 俺と勝負しろ!!!」と「B-BOY PARK」のMCバトルで史上初の3連覇を達成した“レジェンド”KREVAに宣戦布告。番組のみならず、一気にシーンを盛り上がる大事件となり、今後の動向が注目される。果たしてKREVAは参戦するのか、要チェックだ!!

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