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慰安婦問題最終合意の次は… 安倍首相が画策する「靖国神社A級戦犯分祀」(1)

 昨年末の12月28日、安倍晋三首相のフェイスブック(FB)は大炎上していた。仕事納め名目で菅義偉官房長官ら官邸の仲間たちと杯を傾ける1枚の写真。そのコメント欄に、非難が数多く寄せられたのだ。
「判断ミス」「屈辱だ」「完全に幻滅した」「あなたに総理の資格はない」
 一国のトップが多忙な年の瀬の昼過ぎに、酒宴の様子をオープンにする。何だか優雅で平和なひとコマだが、そんな境遇へのねたみが激怒の理由ではなかった。

 ちょうどこの日、写真が投稿される数時間前、日韓両政府は従軍慰安婦問題を「最終的かつ不可逆的に解決」することで合意した。安倍首相が「心からのおわびと反省」を表明し、韓国政府が新設する元慰安婦の支援財団に、日本政府が10億円程度を出すことが決まったのだ。
 批判の嵐は激しく、本人だけにとどまらず、昭恵夫人のFBにも吹き荒れた。ネット右翼(ネトウヨ)とみられる支持者たちは、口をそろえて首相を「裏切り者」と断じた。

 しかし、当の安倍首相にはまったく悪びれるそぶりがない。それどころか、長年の懸案を取り去った成果をあちこちで勝ち誇ってみせているのだ。
 「安倍首相は無党派層への浸透を図るためインターネットを使用する若い世代を意識した選挙活動をしていますが、ネトウヨからの支持はそこまで頼りにしていませんよ。かつて首相に返り咲くための道具としてネトウヨが主導する嫌韓・嫌中ブームに便乗したことは認めますが、永田町が“安倍一強”の現状では、いつまでもそこにすり寄る必要はないでしょう。そもそもネトウヨは投票に行くのかも怪しいし、票田としては“おちょこのウラ”程度ですからね」(首相側近)

 何とも薄情な気もするが、ここにきてネトウヨのポイ捨てに踏み切ったのは、こんな思惑もあるという。
 「安倍首相は今夏の参院選に衆院の解散総選挙をぶつけるつもりです。野党に再生の気配がない今なら、公明党やおおさか維新の会も含めて憲法改正に必要な勢力を確保できるという見通しがあるのです。改憲はネトウヨが泣いて喜ぶ悲願。それが現実味を帯びてくれば、再び勝手に支持に回ってくるとタカをくくっているのでしょう。まあ、調子に乗り過ぎて、足元をすくわれなければいいですが…」(全国紙政治部デスク)

 勝てば官軍、ネトウヨだって怖くない−−。そんな本音を抱いているのだろうか。

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