「道頓堀東映あたりの電柱の陰で、若い女性が口にビニール袋をあてている。今どきシンナーでもキメてんのかと思い注意するつもりで近寄ったんですわ。そしたら返ってきたのが中国語。しかもビニールの中には痰がいっぱい入ってたんや」
彼女は中国からの観光客。袋の使用はツアーガイドの指示によるものだった。
「中国人は路上に平気で唾や痰を吐く。そのため中国政府が自国の旅行者に向け“ゴミのポイ捨てをしない”“列の順番は守る”“歴史的価値のあるものを傷付けない”と合わせ“道に唾を吐かない”と禁止事項を通達したほど。ビニール袋の携帯はマナー改善の一端なわけですが、それでも唾が入ったビニール袋を持つ中国人の団体が道を埋めるのは異様な光景」(地元記者)
ビニール袋所持に関して某旅行代理店のツアーガイドに確認したところ、あくまで本人の判断には任せているが、やはり強く促しているという。
「地元の飲食店を中心に、唾や痰吐きへの苦情が多く寄せられるので仕方がありません。人目に付かないように使う旨を伝えてはいますが、日本と中国、公衆マナーの違いはどうにもならないところがあります」(代理店関係者)
唾吐きへの対応は、公衆衛生上の問題に加え、ミナミ特有の事情も影響しているようだ。
「路上に唾を吐いた中国人が、ケンカを売られたと勘違いしたチンピラに絡まれるのはよく見かけますよ。ビニール袋の唾吐きも見てて気持ちのええもんやないけど、トラブルを避けるためにも必要なんやろね」(道頓堀のパチンコ店・店員)
落とすのはカネだけにして欲しいものだ。