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セCSファーストステージの虚しさ

 パ・リーグのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージは、敵地・西武ドームで2試合連続延長戦の末、3位・ロッテが2位・西武に大逆転勝ちで最高の盛り上がりを見せた。しかし、16日から始まるセ・リーグのCSファーストステージ、2位・阪神vs3位・巨人(甲子園)の方は、猛虎祭り一色でにぎやかにはなるだろうが、今から祭りの後の虚しさが漂うのはなぜか。

 連日の奇跡の大逆転劇を演じたロッテには、15日からのCSファイナルステージ、福岡ヤフードームでの1位・ソフトバンクとの熱戦にも期待がかかる。普通に考えれば、1位の1勝アドバンテージはズシリと重いが、開幕から見せたあの快進撃を再現するかのようなロッテの勢いを見ると、第2ステージでのミラクルも決して可能性ゼロではないだろう。ポストシーズンゲーム史上初の3位からの日本シリーズ出場となれば、「なんで3位が日本シリーズへ」という、論議が改めて起こることになる。
 一方、セ・リーグはCSが始まる前から結果が見えている。狭い東京ドームでの本塁打攻勢でしか勝てない3位・巨人が広い甲子園で、しかも虎党の熱烈声援を背にした阪神に2勝するのは至難の業だ。万が一、巨人が奇跡を起こしたとしても、ファイナルステージでナゴヤドームでは無敵の、落合監督率いる中日が待ちかまえているのだから、白旗を揚げるしかないだろう。
 東京ドームで7勝5敗と中日に勝ち越している巨人だが、ナゴヤドームでは2勝10敗。しかもなんと9連敗中だ。さらに、中日には1勝のアドバンテージがある。巨人は1勝するのにも奇跡が必要だろう。下手にCSファーストステージに勝ったら、ファイナルステージで恥の上塗りになりかねない。甲子園であっささり負けて帰京。チーム再建へ向け、宮崎秋季キャンプを1日も早く始めた方がいい。
 かといって、順当に阪神が勝ち上がっても、ファイナルステージは盛り上がりようがない。中日にあっさり返り討ちにあうのは必至だからだ。

 今季、主催ゲームの甲子園では6勝2敗2分、スカイマークでも1勝1敗と、通算7勝3敗2分と中日を圧倒しているのに、ナゴヤドームへ行くと文字通りに借りてきた猫になってしまう。2勝10敗と、巨人と全く同じでお手上げ状態でどうにもならない。
まあ、それでも2位の阪神は甲子園でファーストステージを開催できるから、3試合までもつれれば、10億円くらいの臨時収入があるのでまだ救いがある。名より実だという強がりも言える。が、巨人には名も実もない。
 「それも自業自得だ。パ・リーグのプレーオフの成功で恥も外聞もなく、巨人が裏で仕切り、追従してCSを始めたセ・リーグだが、巨人の都合で勝手に規定を変えて、パ・リーグまで振り回している。パ・リーグはプレーオフの勝者をリーグ優勝扱いだったが、CS導入当初は『ペナントレース1位はリーグ優勝として表彰する。CSは全く別物で、あくまで日本シリーズ出場権をかけた戦いだ。だから1位にも1勝のアドバンテージは不要だ』。巨人・清武代表はこう強調して、パ・リーグも従った。それなのに、CSスタートの07年に1位・巨人が2位の中日に3連敗して日本シリーズ出場を逃すと、翌08年からは1位に1勝分のアドバンテージをつけるように規定を変更している」
 自分勝手に規定を変更している巨人が、CSでも赤っ恥をかくのは、まさに自業自得、墓穴を掘ったと言えるだろう。

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