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ニューヨークレポート ルームメートビジネスは大繁盛

 NYで一番困るのが滞在場所。

 80年代までは「ホテル・カーター」「ホテル・セビル」といった安ホテルが行っている週レートで滞在できたのが、9.11後は別にして、好況ピークの2000年以降は賃貸アパートの家賃が高止まりで、特に中心地のマンハッタンに住もうと思ったら、ルームシェアをしないと払い切れなくなっている。

 そのルームシェアでさえ高くなって、筆者の予算ではマンハッタン以外のブロンクス、スタテンアイランドとクイーンズ地区に滞在するしかない。だが、ブロンクスは危険、スタテンアイランドは不便、というので、ここ10年はクイーンズに滞在している。

 家賃を切り詰めたい出稼ぎのメキシコなどのヒスパニック系や、中国人などは一室に5、6人が一緒に暮らすケースがある。

 が、実はNYではアパートや一軒家で、姻戚関係にない3人以上の人々が暮らすのは違法なのだ。市の検査官がメンテナンスの問題を調査している時や、隣人からの苦情で違反行為が発覚する事が多いが、住人が家主の違反を通報する場合を除けば稀にしか違反として報告されない。

 2008年のアメリカン・コミュニティ調査によると、姻戚関係にない3人以上のルームメートが住んでいる住居は、1万5千軒近くあるが、専門家によるとこれはかなり実数を下回っているという。

 私が知っているケースでは一軒家に、少なくとも10人以上の日本人が住んでいて、これは営利目的の民宿のようなもので、明らかに法律違反である。そこまでは行かずとも、狭いツー・ベッドルーム(2LDK)を改造して4人が住んでいるなどはザラ。自分が支払う家賃を超える額を、ルームメートから取っている人もたくさんいる。日本ではあり得ない「ルームメート・ビジネス」、搾り取れるところから搾り取る行為はニューヨークでは全く珍しくない。(セリー真坂)

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