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趣味を仕事にしたジャニーズ

 4月下旬、フジテレビ系の深夜でひっそり開始した新番組がある。『大人のKISS英語』だ。これは、初対面の女性を相手にした山下智久が、英語で対話、英語にまつわるテーマでトークしていくというもの。英語を通じたバラエティだが、山下にとっては、希望と趣味が実益につながったパターンだ。

 かねてから海外進出を希望しており、ジャニーズ事務所を退所した赤西仁(元KAT-TUN)とつるんでいたころは、ハーフや外国人女性も遊び仲間だった。英会話を上達させるため、話せる環境を整えたのだ。

 12年には、日本テレビ系列『山下智久ルート66〜たった一人のアメリカ』で、アメリカのルート66をクラシカルなアメ車で横断するひとり旅を経験。知らぬ土地で腕を試したいという欲望はこれを境に加速し、今なおアメリカ進出の夢を抱く。

 山下のパターンと同様に、夢をレギュラー番組につなげたジャニーズタレントはほかにもいる。V6の三宅健だ。三宅も4月から、NHKで『みんなの手話』のナビゲーターを務めているが、これもかねてからの願望だった。

 きっかけは、握手会。ろう者の女子と会話できなかったことが心残りで、その後、講習会に足を運んで手話を身につけた。対話できるまで上達して、レギュラー番組獲得までこじつけたのは、努力の賜物といえる。

 文章、読書好きが高じて、作家デビューをはたしたのはNEWSの加藤シゲアキ。青山学院大学法学部卒業という高学歴を生かして、12年1月に処女作『ピンクとグレー』を上梓。アイドルの葛藤を赤裸々に描いた内容は衝撃的で、12万部を売り上げるベストセラーとなった。

 翌13年3月には『閃光スクランブル』、今年4月には第3弾の『Burn.-バーン-』を発表した。NEWSでは小山慶一郎がキャスター、増田貴久がレポーター、手越祐也がサッカーと、4人全員が得意分野を仕事に生かしている。

 アイドルといえど、知的センスも笑いも、報道も言語も文才も必要とされる。ジャニーズには、そのすべてを補う好人材がそろっている。

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