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斎藤佑樹の女房役はどっちに決まる? 日本ハム正捕手争い「鶴岡対大野」

 斎藤佑樹投手(22)のパートナーは誰に決まるのだろうか。

 北海道日本ハムファイターズの正捕手は鶴岡慎也(29)である。鶴岡は昨季、105試合に出場した。2008年ドラフト1位で87試合に出場した大野奨太(23)、一軍キャンプに選ばれた今成亮太(23=1試合)が二番手争いを繰り広げているが、大野は1998年以来となる『ドライチ捕手』であり、09年日本シリーズでは「史上初となるルーキー捕手のスタメン出場」も果たした。「大野を育てたい」とする空気は感じられるが、鶴岡の後塵を拝している。
 鶴岡は守備力に長けた捕手である。そして、何よりも大きいのは、エース・ダルビッシュ有(24)の“ご指名”(=信頼)を受けていること。「専用捕手」とも言われているくらいである。

 昨季中盤、『ダルビッシュ−大野』のバッテリーが3度、実現している。その間の成績は0勝2敗。ダルビッシュが大野のサインに首を振るシーンも何度かあり、「2人の呼吸が合っていない」ことを改めて印象づける結果にもなってしまった。
 「巨人に移籍した藤井(秀悟)は、大野を買っていました。あと、鶴岡の方が投げやすいと意思表示しているのは八木(智哉)。他投手はどちらでもって感じですが…」(球界関係者)
 大野は東洋大学時代、スローイングの正確さと『4季連続ベストナイン』で、アマチュア球界ナンバー1とも称された。08年ドラフト当時、「どの球団に入っても、1年目から正捕手争いに加わる」とも評価され、今日に至っている。正捕手にステップアップしきれていないのは、「エースの女房役」を鶴岡から奪いきれないからだろう。また同時に、斎藤のパートナーも鶴岡で決まるようなら、『正捕手』になることはできないだろう。
 斎藤の実戦デビュー戦となった韓国・サムスンとの練習試合では、鶴岡がマスクを被っている。
 「試合当日、球種のサインを決めたようでした。この時期、新人投手にバッテリーサインを教えきっていないからですが、鶴岡のサインに首を傾げる場面はありませんでした」(前出・同)
 鶴岡が一歩リードといったところか。オープン戦は年齢の近い大野よりも鶴岡に託すことになりそうだ。
 ライバル球団のスコアラーがこう言う。
 「近年、即戦力と称される新人投手はオープン戦で、『全ての球種を投げさせない傾向』も見られます。相手チームに研究させないためにね。従って、斎藤が本来のクレバーな投球術を披露してくれるのは開幕戦以降になると思いますよ」

 現時点における斎藤の評価だが、低めにボールを集め、キレで勝負する投手のようである。この特徴を生かせるのは、どちらの捕手だろうか。
 「鶴岡は味方投手に合わせて配球を組み立てたり、サインを出したりするタイプ。ピッチャーが投げたいと思う球種を投げさせてやるというか…。大野は対戦打者の特徴や相手ベンチの作戦を読んで配球を決める捕手です」(前出・スコアラー)
 キレやコントロールで勝負するタイプなら、大野と組んでも面白そうな気がする。
 また、斎藤は鶴岡、大野と『捕手』を代えれば、自身の投球スタイルも変えてくるのではないだろうか。「投げたい球種を要求する鶴岡」なら、テンポ良くスライダーを投げ、内野ゴロの山を築いていく。「対戦打者の特徴によって配球を変えていく大野」のときは、駆け引きを繰り広げ、見送り三振を奪うといったように…。
 「新人ですし、『本命』がいたとしても、口に出して言えないので。あくまでも個人の心象ですが、高校、大学まで斎藤のボールを受けてきたのは、鶴岡タイプだったように思います」(アマチュア球界関係者)
 鶴岡がこのまま信頼も勝ち得るか、それとも、大野が斎藤を振り向かせるか…。3年目の大野は、もっとアピールすべきである。第3の男・今成、独立リーグ・徳島を経験した苦労人の荒張裕司(21)にもチャンスはある。今季、日本ハムの正捕手は「斎藤が決める」と言っても過言ではないだろう。

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