〈雨降ったらどうするんだ。五輪開くのに日本は海外からの経済援助が必要だな〉
〈日本貧乏。中国なら数人の汚職役人の資産を没収すれば、空母が造れるのに〉
〈もう一度招致委員会やりなおせ。(東京五輪は)嘘リンピックだ〉
ただ、こうした批判は無理もない話と言わざるを得ない。その理由が、物作りでは定評のある“クールジャパン”を覆す単純ミスにあったからなのだ。
「屋根を付けると、工期に間に合わないというんです。屋根なし案と同時に8万人収容席のうち1万5000席は仮設し、屋根は五輪後に設置する方向という。東京五輪は、トライアスロン会場もお台場から横浜への変更案が浮上。テコンドーやレスリングも千葉に変更する話がありますからね。後手後手の方策に海外の人々も呆れ果てているのです」(社会部記者)
また、その一方では思わぬ金欠ぶりも露呈し、これも嘲笑を買っているという。
「五輪を統括する下村博文文科相が、いきなり舛添要一都知事に建築費、資材の高騰を訴え、『新国立競技場の周辺整備費に、500億円負担して欲しい』と要請。舛添氏はこれに猛反発しているが、国と都の間で醜い予算を巡るバトルが展開してしまったのです」(同)
もっとも、永田町では別の原因が囁かれているという。
「実は、屋根無しスタジアム案浮上の元凶は、東京五輪競技大会組織委員会の会長を務める森喜朗元首相だといわれているのです。森氏は日本ラグビー協会会長を4月まで務めたラグビー界のドン。ところが'19年のラグビーW杯の開催地が日本に決定。当然、新国立競技場も会場となり、工期が1年以上前倒しとなってしまった。これに困った下村文科相が『屋根無し案』をぶち上げたといわれているのです」
これが本当なら、まさに“老害”というしかない。