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イスラム教徒の史上初のアフリカ出身力士・大砂嵐がラマダンと格闘中

 史上初のアフリカ大陸出身力士として、話題を振りまいたエジプト出身の大砂嵐(21=大嶽)が、大相撲名古屋場所(愛知県体育館=7月7日〜21日)で新十両(西9枚目)に昇進した。

 もともと、アマチュア相撲の実力者だった大砂嵐は、初土俵から所要わずか8場所で十両にスピード昇進しており、その実力はホンモノだ。

 今場所、対戦する力士のみならず、最大の不安要素はイスラム教の慣例であるラマダン(断食)とぶつかってしまうことだ。

 昨年のラマダンも名古屋場所と重なったが、13日目からで、当時序二段だったため、7番しか相撲を取らないため、ほとんど影響は受けなかった。

 当初、今年のラマダンは9日に始まる予定だったが、新月が確認できず、10日からにずれ込んだ。ラマダンはこの後、30日間続く。ラマダン中は日の出から日没まで、飲食が禁止され、水を飲むこともできない。

 ラマダンに入る前の3日間で2勝1敗の星を残した大砂嵐は、ラマダン初日の10日(4日目)は、深夜2時にいったん起床し、ヨーグルトとニンニクみそのおにぎり2個を食べて備えた。

 食事もさることながら、この猛暑の中で、水が飲めないのは厳しい。大砂嵐は大目にうがいをしたり、水を体にかけてもらったりで、しのいで、取組に挑み、元幕内の双大竜を寄り切りで破って、3勝1敗とした。

 千秋楽までは、まだ11日ある。「親方もいます。仲間もいます。家族もエジプトで応援してくれています。関取として勝つこと、横綱になることが恩返しです。ラマダンとか政治のこととかは関係ない」と話した大砂嵐。試練の場所を、無事乗り切ることができるのだろうか…。
(落合一郎)

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