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「おせち料理」を作ってみよう!

 昆布巻き、伊達巻、紅白かまぼこ、黒豆、田作り。これに加え、最近では合鴨スモークや伊勢海老など高級な食材を盛り込んだ「豪華招福三段重」や、「特選素材こだわりおせち」など仰々しい名前のついたおせち料理のセット商品が、デパートや通信販売で売られている。この不景気に味わう贅沢品として、たいそうな人気だ。しかし、本来家族が新年を祝うためにあるおせち。豪華なものを買う事に、そんなに意味があるのだろうか。

 なんでも有名なシェフのおせちセットを買い求めるには、数か月前から予約が必要で、値段も料亭の看板がついたおせちは天井知らずだという。一般家庭でも売れ筋は、豪華な重箱に入った2万〜3万円のセット。最近の気の利いた主婦は下手に自分でつくるより、これらの商品を好む傾向にあるのだという。

 この現象は、本来なら旅行や買い物に使うはずだった消費の流動として、身近な贅沢が注目されてから始まったもの。年末にゆっくりおせちを準備する時間の無い忙しい女性が増えた事や、少子高齢化が進み家族が少ない事も影響している。しかし手元に届いたおせちセットは、小分けにされた料理が真空パックされ、自分で重箱に詰めるなんとも寂しい品。全部詰めたところで意外にパンフレットで見るほど豪華じゃなかったりする。

 昔の家庭のおせち料理は、それこそ豪華な食材は少なかったけど非常に食べ応えのあるものだった。三が日を過ぎても商店が休みなので少しでも長持ちさせる為に、濃い醤油味で煮た煮物、昆布巻きもカチンカチンの身欠きにしんを米とぎ汁でふやかして、昆布で巻き、かんぴょうで縛り、煮込む。インスタント食品の少ない時代の料理は手が込んで大変であったから、手際よくおせちを作っていく母と祖母が一年で一番輝いて見えた。おせち作りを見る事は、子供が日本の風習に触れるいい機会でもあった。

 現代はコンビニもあるので、正月に食べるためにおせちを無理して大量に作る必要もない。味も薄くてOK。レシピはインターネットに溢れているし、手作りならば一万円もしないでも、十分なおせちが作れる。毎年重箱ばかり増えてしまう豪華なおせちセットを買うよりも、手作りおせちを作ってみてはいかがだろうか。

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