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iPhone4ホワイトモデルの裏に見え隠れするAppleの光と闇

 iPhone4が先日よりリリースされたが、全米でも予約が殺到し記録的な売り上げを達成し、日本においても予約はショートし、供給はまるで追いついていない状況で、既に予約済の人でも入手可能時期は不明であるという。先に発売されたiPadに続き、Apple製品の快進撃が続いていると言えよう。

 だが、相次ぐiPhone4関連の報道の中で、一点気になる点が。同機の「ホワイトモデル」が「予想外に生産が困難であるため、供給が遅れ日本での入荷は7月頃になる」と報じられていることだ。
 一体何故、「ホワイトモデル」だけにそんな現象が起きるのであろうか? 単なる色違いの機種ではないのだろうか?
 iPhone4の生産・入荷が遅れている理由は、「高解像度の液晶ディスプレイの生産に手間とコストがかかるためである」と報じられているが、供給不足が深刻化するiPhone4とは言えど、これはどうにも謎だ。特にニュースメディアもこの点に突っ込んで言及している記事はあまり見当たらない。

 そこで、この件に関して独自に取材と調査を行ってみた。
 まずはAppleに「ブラックモデル」と「ホワイトモデル」の材質や機能における違いを訊いてみたところ、両者に違いは無いとの事。
 …だったら、「ホワイトモデル」だけ生産・入荷が遅れるのは尚の事変だ。何故「ブラックモデル」だけ先行して発売されたのだろう。これに関連してAppleは「アップル iPhone4 のホワイトモデルは予測よりも製造が難しいことが判明したため、7月の後半まで提供できないことになりました。より人気のある iPhone4ブラックモデルの供給に影響はありません」と発表している。毅然とした態度は結構だが、「ホワイトモデル」が品薄、という事態ならまだしも、現状「ブラックモデル」のみのリリースという点に関して何の理由づけにもなっていない。
 本当に何故、仕様も変わらない(コストも製造過程も変わらない)「ホワイトモデル」だけこんなに生産と出荷が遅れているのだろう?

 一部のメディアでは中国の人件費問題に関連したストや労働環境問題等を指摘しているが、それだけでは「ブラックモデル」のみリリースが間に合い、「ホワイトモデル」がiPhone4初リリース時に出荷ゼロという事についての理由にはならないだろう。
 Appleからは「Apple本社からの詳細な発表がなく、こちらとしてはHP以上のご案内は出来かねます」「入荷・流通に関してはソフトバンクに訊いてください」の一点張り。で、ソフトバンクの方は「iPhone4の製造に関連してはAppleから公式発表がない為、こちらではお答え出来ません」の一点張り。
 最悪のたらい回しループである。しかも、どちらも回答不可ときている。Appleらしいと言えばAppleらしい現象だ。八方塞がりの状態になってしまった。さて、どうしたものか…。

 一つ理由として思い当たるのは2008年のiPhone3Gの「ホワイトモデル」の“ひび割れ”問題だ。これは「ホワイトモデル」のみに発生したトラブルであった。iPhoneに限らず、家電に関しては、昔から色違いによって強度の優劣は若干あると言えばある。もしかして、今回のiPhone4の出荷遅れはこの3Gモデルの際のひび割れ現象を改善する為ではないかと前向きな想像をしてしまうのだが、Appleは「材質や製造の過程において差は無い」と回答している。うーん、実際の所は本当にどうしてなのだ? 結局この「ホワイトモデル」の謎は殆ど分からず仕舞いに終わってしまった。
 今回の取材・調査はAppleの徹底した秘密主義を改めて思い知らされた一件であった。

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