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稲葉代表監督に焦り?「清宮は東京五輪に間に合うのか」の声

 稲葉篤紀・日本代表監督(45)のホンネは、「5年後よりも、3年後」だろう。宮崎での代表合宿中の稲葉監督が大谷翔平(23)のメジャー挑戦に関する質問を受けた。2年間だが、日本ハムでともにプレーした同僚である。報道陣は大谷へのエールを期待し、そんな質問を投げ掛けたのだが、稲葉監督から返って来た言葉は意味深だった。

「できれば、東京五輪はジャパンでやってほしい。興味を持ってもらえたら…。彼を見ているだけで(他選手も)勉強になるし」

 オリンピックの野球で、日本人メジャーリーガーが侍ジャパン入りした例はない。大リーグ機構と交渉したとしても、実現の可能性は低い。それでも、稲葉監督が「大谷の東京五輪参加」を口にした理由は二つ。強化本部がどこまで機能するのかみてみたいというもの。そして、新スター候補・清宮幸太郎の育成プログラムの見直しである。

「選手の招集、チーム編成をサポートする目的で、侍ジャパンは強化本部を設けました。今春WBCで優勝したアメリカ代表は出場を渋るメジャーリーガーに対し、スタッフが選手本人やその代理人などと直接会って、起用法に関する約束を交わし、説得に成功しました。そういうことを期待して、新設されたのが侍ジャパンの強化本部です」(ベテラン記者)

 3年後の東京五輪は、ペナントレースの真っ最中であり、交渉にはならないだろう。しかし、次の第5回WBCなら交渉の余地はある。前千葉ロッテ監督の伊東勤氏を新たに強化本部副部長に加えたのもそのためである。

 そして、問題は清宮のほうだ。関係者の一人がこう言う。

「稲葉監督は大谷の話を振られて、『彼を見ているだけでも勉強になる』と言いました。誰に勉強をさせたいのか。清宮を指して出た言葉です」

 清宮も北海道日本ハムファイターズのユニフォームを着ることになった。去る11月8日には、他のドラフト指名選手とともに千葉県鎌ヶ谷市にある二軍施設を見学していた。“球界の至宝”を預かった栗山英樹監督(56)は「5年後あたりに輝いてほしい」と言っているが、「5年を要する育成論」については賛否両論だ。

「清宮は、野球名門校に多い基礎体力面での練習を経験していません。当然、プロとしての体力面がまだ養われていません」(アマチュア野球担当記者)

 5年を要するのは当然というわけだ。これに首を傾げる声も聞かれた。

「5年後というのは、日本ハムが新球場を完成させる予定の年。それに合わせての発言ですが、10月27日、指名後の挨拶で球団は清宮の父・克幸氏から新球場の質問を受けています。克幸氏と交流のあった栗山監督は、そのことを意識して『5年後』と言ったんです」(球界関係者)

 プロ野球界で「スター」と称される選手の大半は“早熟”だ。ほとんどの選手が高卒、大学卒の経歴、年齢に関係なく、1年目から一軍戦に出ている。

「実力不足だとしても一軍で使わざるを得ません。大谷を喪失した後、清宮はお客さんを呼べるドル箱ですからね」(前出・同)

 5年間、二軍暮らしをさせるのではなく、その才能を開花させるまで5年は必要という意味もあったらしいが、「それでも甘い」と批判する声も聞かれた。

「中途半端が一番良くない。実力不足で一軍投手と対戦すれば、打撃フォームを見失うことにもなりかねないし、むしろ遠回りです。ダメならダメで、二軍に落とすべき。それとも、容赦なく一軍でもがき苦しんで自分自身で這い上がってくるのを待つのか、栗山監督が決断しなければ」(プロ野球解説者)

 稲葉監督は、「東京五輪の4番は清宮」なるビジョンも描いており、そのためには栗山監督に『鬼』になってもらいたいと思っているという。

 16日から『アジアプロ野球チャンピオンシップ2017』を戦う新生・侍ジャパンは年齢制限がある(一部オーバーエイジ可)。有望な若手が日本には多いことを稲葉監督は実感しているが、チームの核、看板になる選手はまだ見つかっていないそうだ。日本ハムの清宮育成論は「東京五輪に間に合うもの」に変更しなければならない。

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