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思わぬ苦戦を強いられたキムタク版・ヤマト

 昨年12月に鳴り物入りで公開されたキムタクことSMAPの木村拓哉主演の映画「SPACE BATTLESHIP ヤマト」。先月23日には動員が200万人、興行収入が25億円を突破したことが発表され、かなりヒットしているような印象を与えているが、思わぬような結果にはなっていないという。

 「不朽の名作アニメ『宇宙戦艦ヤマト』の初の実写版で大いに注目された。ところが、メディア向けの試写会の段階で『かなりの期待はずれ』、『キムタクは(主人公の)古代進じゃなくてやっぱりキムタクだった』など辛口の感想が聞こえてきた。公開1週目は人気シリーズ最新作映画『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1』を抑えて、初登場1位となるなど好調な客足だったが、口コミで評判が伝わったのか勢いが止まって来た」(映画会社関係者)
 同映画の総製作費は邦画では破格のスケールの20億円で、「興収40億を突破しないと赤字だが、当初は配給会社は50億突破を見込んでいた。ところが、50億突破も微妙なのが現状」(同)という。

 同作PRのため、キムタクはこれまでにないほどバラエティー番組などに出まくった。
 タイアップはこれまでの邦画にはない規模で、ハウス食品、ファミリーマート、セコムなどの各企業に加え、文部科学省まで取り込んで大々的なキャンペーンを展開したが、思ったほどの効果はなく、最近はこんな光景がみられるという。
 「SMAPはソフトバンクのCMに出演しているが、各ソフトバンクショップの店頭には大量に映画のチラシと割引券が置かれていた。ただ、ほとんど興味を示す人はいなかったから、動員につなげるのは難しいのでは」(週刊誌記者)

 これまで、もっとも当たったキムタクの主演映画は07年に公開された人気ドラマの映画版「HERO」。興収は81億円で同年の日本映画でぶっちぎりのトップだった。
 「キムタクはヤマトについて舞台あいさつで『一番最初にみた映画』と語っていたが、かなり思い入れのある作品であわよくば“HERO越え”を目論んでいた。ところが、思わぬ不調。一番落ち込んでいるのはキムタクに違いない」(同)
 キムタクにとっての“自己ベスト”更新は厳しいようだ。

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