search
とじる
トップ > スポーツ > 「地下は揺れない」の合言葉のもとに、ふたたび繰り広げられた至高の10分間 3・27地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』(3)

「地下は揺れない」の合言葉のもとに、ふたたび繰り広げられた至高の10分間 3・27地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』(3)

【第1試合】
“カナディアン・タイガー”ブラック・トムキャット vs “タックル将校”竹嶋健史

 第1試合に、様々な謎の行動で地下世界に波紋を呼び続ける“カナダの金髪虎”が登場。地下では初のシングル戦となり、その闘いぶりが注目されたが、終始グラウンドで、竹嶋を手玉を取るように翻弄。カナダの虎の、その確かなグラウンドテクニックを見るに、カルガリーの地下牢「ダンジェン」の存在を連想してしまうのだが…。このミステリーが明かされるのは、まだ先の話だろうか。
○ブラック・トムキャット(6分53秒 チキンウイング・フェイスロック)●竹嶋

【第2試合 EXIT-JAPAN特別試合 10分一本勝負】
“人間狂気”紅闘志也 & “兇悪獣”ナイトキング・ジュリー & “実弾アンダーグラウンド”SEIKEN
vs
“頭突き世界一”富豪2夢路 & “地下横綱”梅沢菊次郎 & “足技の魔術師”小笠原和彦

 今も記憶に新しい、東日本大震災の2日後にCORE STADIUMで行われた、至高の6人タッグマッチ。
 しかしながら、あの試合の記憶が鮮明に残っているということは、今も我々は震災の影響下のまっただ中にいることに他ならないのだ。わが国日本の行く末には今も、未曾有の国難が高い高い壁となって立ちはだかっている。
 この日、フランスの地下組織WUW(World Underground Wrestling)よりついぞ最後まで、選手としての招集を受けなかった紅、夢路、梅沢、小笠原、ジュリー、SEIKENの6人。
 しかし震災の2日後に行われた伝説の一戦の時と同様、彼ら「EXIT-JAPAN」の思いは、「日本のために…」という一心で固まっていた。そしてあの日と同じ、10分間の6人タッグマッチが始まった。
 入場コスチュームが揃っていないなど、そんなことは些末だった。ジュリーに至っては、私服のままでファイトした。
 入場時に夢路が掲げた掛け軸に書かれた「地下は揺れない」のメッセージは、すべての地下戦士たちの総意だ。
 天変地異にも、地下は負けない、曲がらない、変わらない。
 日本が心配な今こそ、強い精神力、人間力が必要だ。

 かくして、この日もまた至高の10分間だった。10分という限られた時間だからこそ、6人の地下戦士たちは惜しげもなく、ゴングの瞬間からトップギアで駆け抜ける。
 10分一本勝負ならば秒殺でカタをつけてやれとばかりに、打撃の速射砲を乱れ撃つ紅。
 たった一発が必殺技となりかねない、硬いALAISEの深紅のマットめがけて、夢路は豪快に投げ技を連投する。
 なんと梅沢相手に相撲で(!)勝負を挑むジュリーを、梅沢はぶつかり稽古のようにちぎっては投げ、“地下横綱”のさすがの貫禄を見せつける。
 目の前の激闘に刺激された小笠原も、地下王者・紅に正拳、手刀、そして胴廻し回転蹴り(!)まで繰り出す猛烈ぶり。

 こうして10分間は、夢のように過ぎ去っていった。
 試合終了の瞬間、夢路は紅の左脚を必死の形相でロックしていた。前戦で語っていた「俺も紅のベルトに照準を定めたい」と語った決意が、早くも形となって現れていた。
 日本復興の思いとともに、地下の未来の展望すらも感じさせる、特別な10分間。
 もう一度言おう。「地下は揺れない」。

 全試合結果は以下の通り。

◆地下プロレス『EXIT-65 WANABEE 2』
2011年3月27日(日)開始:16:00
会場:東京・高田馬場「ALAISE」

<第1試合 時間無制限一本勝負>
○ブラック・トムキャット(6分53秒 チキンウイング・フェイスロック)●竹嶋健史

<第2試合 EXIT-JAPAN特別試合 10分一本勝負>
紅闘志也、ナイトキング・ジュリー、SEIKEN
(時間切れ引き分け)
富豪2夢路、梅沢菊次郎、小笠原和彦

<指名演武 “戦場の舞姫”Ishtaria NON>

<第3試合 地下日本女子王者決定戦 vol.1 時間無制限一本勝負>
○AI(7分21秒 TKO)●市井舞 ※顔面蹴り

<第4試合 WALABEE TV 選手権>
○[挑戦者]怨霊(18分06秒 変型足四の字固め)●[王者]矢野啓太

※初代王者・矢野が防衛に失敗。怨霊が第2代王者となる。
※国歌斉唱 “予測不能ラッパー”PRIMAL
※試合はすべてKO、ギブアップのみで決着。

地下プロレス『EXIT』公式サイト
http://www7.plala.or.jp/EXIT/
梶原劇画で伝承された「地下プロレス」が、この日本に存在した! 闇の闘いを伝える『EXIT』とは何か!?
http://npn.co.jp/article/detail/97320773/
大震災で事実上中止となった地下プロレス『EXIT-64 CORE:U』。コアスタジアムに出現した、幻の10分間とは何か。
http://npn.co.jp/article/detail/49800618/

(山口敏太郎事務所)

参照 山口敏太郎公式ブログ「妖怪王」
http://blog.goo.ne.jp/youkaiou

関連記事

関連画像

もっと見る


スポーツ→

 

特集

関連ニュース

ピックアップ

新着ニュース→

もっと見る→

スポーツ→

もっと見る→

注目タグ