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早大・斎藤佑樹のメジャー志向

 米国キャンプ中の今秋ドラフト1位候補の早大・斎藤佑樹。3月12日に帰国するが、プロ側にとってはとんでもない米国土産を持ってくることになりそうだ。

 メジャーの名門チーム・ドジャースの本拠地・ドジャースタジアムで練習した斎藤が、メジャー症候群を再発させてしまったのだ。
 「いつかここでプレーする日がきたらいいなと思います。ある意味では夢を達成できたかな、と。子供の頃から憧れていたステージ。この球場で投げることはすごくうれしい」
 「初めて甲子園で投げたときのような感じですかね。あれからいろいろな球場を回りましたけど、やっぱりメジャーの球場は全然違うなと感じました。僕にとっては、雰囲気的にも投げやすかったです」
 ハンカチ王子狂騒曲の中、早実のエースとして甲子園で頂点に立ち、既定路線通りに早大進学か、プロ入りかで悩んだだけではない。思い切っていきなりメジャー挑戦という第三の選択肢もひそかに検討していたほど、メジャーに対する憧れは強い。

 そんな斎藤が早大の米国キャンプで、ドジャースタジアムの素晴らしさに魅了され、再びメジャー熱が高じてしまったのだから、すでに斎藤1位指名を公言しているロッテ、ヤクルトはじめプロ球団側にとって一大事だ。「12球団OK」を明言する斎藤だが、「将来、ポスティング(入札制度)でメジャー入り許可」という付帯条件が必要になってくる恐れがある。
 大学を出てプロに入り、海外移籍がOKなFAでメジャー入りするには、9年間も待たなければいけなくなる。そうなれば30歳を過ぎてしまう。斎藤争奪戦の末に、交渉権を獲得した球団は、確実に入団を取り付けるために「ポスティングOK」という密約を認めざるを得なくなるかもしれない。年数は、国内FAが7年だから、それに匹敵するような数字が妥当だろう。
 ポスティングとなると、巨人の斎藤獲得は絶望的になってくる。メジャーへの選手の流出に一番神経をとがらせているのが巨人であり、「ポスティングは絶対に認めない」というのが球団の大方針だからだ。

 いずれにしろ、斎藤のメジャー熱再発は、プロ側にとってショッキングだろう。ヤンキースからエンゼルスに移籍した松井秀喜が、巨人時代に突然、メジャー志向になったのも、ポストシーズンゲームのプレーオフを観戦、メジャー球場の素晴らしさを体感したからだ。早大の米国キャンプは、思わぬ形で今秋のドラフトに波紋を投げかけることになった。

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