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発症から一週間で死亡 この夏怖いエボラ出血熱“日本感染ルート”

 今年3月以降のエボラ出血熱による死者が729人に上る西アフリカ(8月2日現在)。その致死率は50〜90%で、発症後1週間で死に至るという。すでにアメリカの疾病対策センターは警戒レベルを最高の3に引き上げ、ギニア、リベリア、シエラレオネへの渡航を避けるように勧告した。
 「エボラ出血熱は汗、排泄物、精液、血液などの体液に直接触れることで感染し、潜伏期間が2、3日〜3週間。そのため、どこで感染したか突き止めることが容易ではない上に、高熱、下痢、頭痛など症状がインフルエンザに似ていることから最初は判別しにくいのです」(世田谷井上病院・井上毅一理事長)

 疾病対策センターのトム・フリーデン所長は渡航自粛勧告を出した理由について、「これらの国々におけるエボラ出血熱の流行が、旅行者に潜在的なリスクをもたらしているから」と話しているが、要は感染したことに気がつかない旅行者に病気をバラ撒いてもらっては困るということ。
 「エボラの流行地域に暮らす人々は、ゴリラやサルなどの野生動物を食べる習慣があり、これが感染ルートと考えられています。今回の大流行で最初にウイルスが発見されたのは、ギニアの首都コナクリなどの都市部に近いジャングル。おそらく、感染者がそのまま渡航して隣国のリベリア、シエラレオネに広がったのでしょう」(サイエンスライター)

 リベリアから航空機でナイジェリアに入ったリベリア人男性の場合は、感染判明後、数日して病院で死亡した。
 「基本的に空気感染はしないとされるが、機内で一緒になった旅行者が感染しないとは言い切れない。アフリカでは医療関係者の感染も相次ぎ、防護服着用でも100人以上が感染、うち半数が死亡したとの報道もある。それだけ感染力が強いのです。日本もひとたび感染者が出れば一気に拡散する恐れもあります」(同)

 前出の井上氏も「エボラが日本に入ってくる可能性はゼロではない」という死のウイルス。旅行シーズンだけに脅威だ。

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