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3大関が休場の非常事態に「いない方がまし」との冷ややかな声も…

 開催中の大相撲秋場所(9月9日初日=両国国技館)が、非常事態に陥った。日本相撲協会の看板である6大関のうち、半分の3力士が早々にリタイアしてしまったのだ。

 まず、4日目から把瑠都(27=尾上)が右母趾(ぼし)基節骨剥離骨折で全治1カ月、琴奨菊(28=佐渡ケ嶽)が左膝内側側副じん帯損傷で全治1週間の診断を受け、2大関が同時に休場した。琴奨菊は比較的、軽傷なことから再出場の可能性もある。

 そして、6日目から琴欧洲(29=佐渡ケ嶽)が右肩甲下筋挫傷で全治2週間の見込みとの診断で休場となった。3大関が途中休場するのは、01年秋場所の魁皇、千代大海、雅山以来、11年ぶり。

 この事態に、北の湖理事長(元横綱)は「誠に遺憾だ。本当に残念で、ファンの皆さんには大変申し訳ない。大関は常に土俵に立ち続けるという気持ちが必要。もっと自覚を持ってほしい」と叱責。

 特に5月の夏場所千秋楽で、優勝争いが懸かった一番が決まっていながら休場するなど、昨年夏場所以降、4度目の休場となった琴欧洲に対しては、「ケガが多くなってきた。気持ちを取り直し、もう一回頑張るという気持ちでなければ、ズルズルといってしまう」と手厳しいものだった。

 ところが、協会の看板が3力士も欠けてしまう状況にも関わらず、ファンの反応は意外にも冷ややかだという。「休場しなくても、優勝争いに加わるわけではありませんし、終盤に星の潰し合いをするだけ。把瑠都や琴欧洲など、勝ち越すのが精いっぱい。いない方がかえって、スッキリしていいというファンの声も少なくないようです」(某スポーツ紙相撲担当記者)

 先の名古屋場所(7月)では15戦全勝で優勝した日馬富士(28=伊勢ヶ浜)以外は、稀勢の里(26=鳴戸)と琴奨菊が辛うじて2ケタの10勝。把瑠都、琴欧洲、鶴竜(27=井筒)は9勝に終わっている。それは毎場所同じような状況。

 今場所は6日目(14日)を終わった時点で、横綱・白鵬(27=宮城野)、綱獲りが懸かった大関の日馬富士、稀勢の里が6連勝。鶴竜も5勝1敗で、ここまでは残された3大関は健闘しており、現状では理想的な展開になっている。

 単に人数が多くても、その立場にふさわしい成績を残せなければ、ファンの不満も募るだけ。現実的には3人もの大関が休んでも、「ふがいない大関が6人もいても、仕方がない」とファンに言われてもやむを得ないところだ。
(落合一郎)

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