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見切り発車か? 再燃、大阪“新線計画”に「乗るのは閑古鳥だけやないのか」の声

 関西の都市交通の様相が一変する。大阪で、JR、私鉄各社の“新線計画”が次々に動き出している。

 まず阪急電鉄は、曽根駅からの地下線で、梅田と大阪(伊丹)空港を直結する伊丹新線を検討。開通すれば、大阪モノレールの乗り換えの手間と高速道路の渋滞がネックとなっていた空港へのアクセスが飛躍的に向上する。

 また、JR西日本と南海電鉄は、北梅田再開発のターミナル駅として建設が進められている「北梅田駅(仮称)」と関西空港を結ぶ、なにわ筋線の2031年の開業を目指す。南海電鉄にとっては悲願の梅田への乗り入れだ。これにより、JR関空特急『はるか』、南海の『ラピート』の梅田地区発着が可能となる。
 「なにわ筋線は、大阪市内を南北に結ぶ新線として期待されていますが、メーンの狙いは関空へのアクセス。開通により梅田地区から関空まで30分弱となれば、十分な近さでしょう」(鉄道ライター)

 「北梅田駅」では、阪急も新大阪までの連絡線整備に向け検討に入っている。
 「京阪電鉄も、中之島線を大阪市営地下鉄の九条まで延伸させ、カジノや万博の候補地である夢洲、舞洲を目指す計画を打ち出しています。現在、すでにJRが進めている、おおさか東線の新大阪駅乗り入れ工事(2018年度末開通)に加え、計画段階の新線が予定通り開通すれば、大阪市内はもちろん、都市交通は一変する」(同)

 ただし、これらの新線には共通する点がある。一つは、計画自体に新しさがないということ。もう一つは、大阪空港、関西空港に絡んでいるという点だ。
 「突然、盛り上がっているように見えますが、計画は過去に一度は検討されたものの、その後、諸般の事情で頓挫して塩漬け状態になっていたものばかり。それが“空港へのアクセスへの利便性”という共通認識で復活しただけです」(JR関係者)

 その背後には、やはり外国人観光客の急増があるのだが、先々を見据えた不安の声も聞こえてくる。
 「確かに外国人観光客は増えていますが、このまま続くとは思えない。その勢いが衰え、さらに万博やカジノの誘致に失敗するようなことがあれば、各新線が閑古鳥状態になるのは目に見えている。工期の問題もありますが、内部には見切り発車に疑問を抱く意見もあるのです」(同)

 今回は現実となるのか。「乗るのは閑古鳥だけやないのか?」との声もある。

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